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【今年の市場相場を読む】
今年の夏秋果菜類の行方 トマト、キュウリ、ナス、ピーマン
- 第192回 2012年07月13日
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トマト 初夏まで九州産の出荷が続く。今後は北東北や北海道産のウエイト増か
【概況】
東京市場で春まで供給を受け持つ熊本産や愛知産は6月には終了して関東の栃木や千葉、茨城に切り替わり、8~9月は福島産がウエイトを高める。それと同時に入荷数量は増え、単価もこなれてくるため、量販期となるのが通例だ。しかし、今年6月の入荷動向をみると、例年24~25%を占める栃木産が20%足らず、10%以下になるはずの熊本産や愛知産がともに13%と、他の九州産や静岡産とともに単価も高い状況だ。
【背景】
トマトは他の果菜類とともに年明けから春先まで入荷減の単価高の状態が続いてきた。例年になく、熊本や宮崎、佐賀、福岡などの九州産や高知産への引きが全国的に強かったという背景がある。この現象は、春先まで「関東産以外のものを」という需要サイドの要求によるもので、愛知産や静岡産にもその余波が及んで相場を上げた。6月の熊本産は入荷量で前年比8割増、単価は1割高、宮崎産は前年の2倍で、単価が2割アップという状況を招いた。
【今後の対応】
こうした流れのなかで8月以降の入荷はどうなるのだろうか。本格化する福島産は、根気よく出荷を継続することは間違いないが、単価はあまり期待できないだろう。代わって、北東北の青森産や秋田産が昨年同様に出荷のボリュームを上げてくるだろうし、北海道産なども出荷が増えそうだ。福島産にとっては残酷な現象だが、小売筋は社会的義務として、数値をチェックしながらも売場を一部でも確保して、風評をする努力が求められる。
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