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【土壌別経営診断うちの土ではどう作る?】
開墾地でハクサイ、キャベツ、レタスを作る/小松博文さん(長野・望月)の場合
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第3回 1995年12月01日
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関 このあたりは麓の平地では水稲をやっていますが、周りの山の上は全面野菜畑ですね。
小松 ええ。この山の上一帯は戦後の開拓なんです。それぞれ乳牛を1頭持って入ったような。しかし20~30年前から、徐々に換金作物を作るように代わっていったんです。
関 小松さんもそこで野菜を作っているわけですが、いつごろからですか。
小松 親父の代からです。最初はアワ、ヒエ、芋などを作っていたんですが、その後大根、ハクサイ、キャベツヘ移っていった。
関 いまはどんな経営内容ですか。
小松 借地を含めて6haやっています。ハクサイとキャベツが2haずつ、レタスとサニーレタスが1・5ha。このあたりはハクサイは木曽御岳に次いで第2位の産地なんです。キャベツは京阪神ではいちばん高値がつきます。
関 相当な出荷量でしょう。
小松 一昨年は4万ケース弱出荷しました。いまは家内が出産したこともあってその半分弱になっています。多い人は5万ケースくらい出しますね。
関 栽培期間はどんな風ですか。
小松 レタスとサニーレタスが2月播種で5月中旬の出荷、ハクサイとキャベツは3月下旬の播種で、ハクサイは6月中旬、キャベツは7月上旬の出荷ですね。その後12月までが準備期間です。だから暮れから2ヵ月間はすることがなくなってしまう。
関 その間はなにかしますか。
小松 冬は雪で仕事ができないんです。シイタケをやってみたこともあるんだけれど、割に合わない。だから周りにはスキー場にいく人もいるし、考えている人は育苗を早めることを模索していますね。私はその期間を基礎的な知識を得るために使おうと考えています。
関 すると、ずっとその3つの野菜の繰り返しですか。
小松 そうです。連作障害という問題は確かにあるんです。まずネコブ病が発生して、それにはほとんどの人がPCNB剤を使ったんですね。その後直pH7ぐらいになったところで発生しなくなりました。それからキャベツはイオウ病、ハクサイはオウカ病が出ますね。
関 たしか小松さんは土壌消毒をしないんでしたね。
小松 ええ。クロルピクリンで消毒している人がほとんどですが、うちを含めた数軒はやっていないんです。
関 他の手は打っていますか。
小松 夏にエン麦を入れた圃場があります。5反ほどですが、オーツワンというのが対線虫としていいと聞いたので試しています。しかし土壌消毒をすると収量も上がるという人も多いんです。それで考えてしまうこともなくはない。
関 いまはみんな、その薬が買えることを前提に話をしていますが、いずれそういうものが規制の対象になって、手に入らなくなるということも考えておかなくてはだめだと思いますよ。
小松 そのとおりですね。
小松 ええ。この山の上一帯は戦後の開拓なんです。それぞれ乳牛を1頭持って入ったような。しかし20~30年前から、徐々に換金作物を作るように代わっていったんです。
関 小松さんもそこで野菜を作っているわけですが、いつごろからですか。
小松 親父の代からです。最初はアワ、ヒエ、芋などを作っていたんですが、その後大根、ハクサイ、キャベツヘ移っていった。
関 いまはどんな経営内容ですか。
小松 借地を含めて6haやっています。ハクサイとキャベツが2haずつ、レタスとサニーレタスが1・5ha。このあたりはハクサイは木曽御岳に次いで第2位の産地なんです。キャベツは京阪神ではいちばん高値がつきます。
関 相当な出荷量でしょう。
小松 一昨年は4万ケース弱出荷しました。いまは家内が出産したこともあってその半分弱になっています。多い人は5万ケースくらい出しますね。
関 栽培期間はどんな風ですか。
小松 レタスとサニーレタスが2月播種で5月中旬の出荷、ハクサイとキャベツは3月下旬の播種で、ハクサイは6月中旬、キャベツは7月上旬の出荷ですね。その後12月までが準備期間です。だから暮れから2ヵ月間はすることがなくなってしまう。
関 その間はなにかしますか。
小松 冬は雪で仕事ができないんです。シイタケをやってみたこともあるんだけれど、割に合わない。だから周りにはスキー場にいく人もいるし、考えている人は育苗を早めることを模索していますね。私はその期間を基礎的な知識を得るために使おうと考えています。
関 すると、ずっとその3つの野菜の繰り返しですか。
小松 そうです。連作障害という問題は確かにあるんです。まずネコブ病が発生して、それにはほとんどの人がPCNB剤を使ったんですね。その後直pH7ぐらいになったところで発生しなくなりました。それからキャベツはイオウ病、ハクサイはオウカ病が出ますね。
関 たしか小松さんは土壌消毒をしないんでしたね。
小松 ええ。クロルピクリンで消毒している人がほとんどですが、うちを含めた数軒はやっていないんです。
関 他の手は打っていますか。
小松 夏にエン麦を入れた圃場があります。5反ほどですが、オーツワンというのが対線虫としていいと聞いたので試しています。しかし土壌消毒をすると収量も上がるという人も多いんです。それで考えてしまうこともなくはない。
関 いまはみんな、その薬が買えることを前提に話をしていますが、いずれそういうものが規制の対象になって、手に入らなくなるということも考えておかなくてはだめだと思いますよ。
小松 そのとおりですね。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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