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あの機械この技術 私の取扱説明書

フロンティア精神で経営に挑む、ほか

韓国最北端の地に入植したチェ・ジョンホ氏。高麗人参や酪農で失敗した経験を糧に、稲作で成功。経済的、社会的に自信を持って農業ができることを今まさに実感している。

―崔正鎬(チェ・ジョンホ) 氏(60)
韓国・江原道鐵原(チョロン)市
【経営データ】
■年間売上:粗利で1億7000~8000万ウォン(約1200万円)
■経営面積:水稲20ha(その内、8haは湛水直播)
■労働構成:本人・妻・息子(今年春~)
■売り先:主にチョロン農協のRPC

 今回は、全国土を考える会の韓国視察ツアーで訪れた3軒の農家を紹介する。

 1人目のチェ・ジョンホ氏はソウル生まれ。ソウル近郊で施設野菜やイチゴの生産に関わっていたが、30年前に新天地を求めて北朝鮮との軍事境界線にほど近いチョロンに入植した。高麗人参、酪農経営で失敗した後、稲作を始める。「まわり道をして失敗を経験したからこそ、今ではコメ作りが転職だと思う」と自信を持って語る。オーデ米(早場米)のブランド化を目指して産地をリードして作ってきた。

 海外視察にも積極的に足を運び「どうしたら農業を存続できるか」を幅広く考える機会を得ている。国際競争に勝つためには規模拡大が必要で、現在、6カ所に分かれているが、20haにまで広がった。コスト削減に加えて、10haは親環境農業(広義の有機農業)に取り組み、ジャンボタニシ農法も取り入れている。

 今年の春から農業学校で畜産を学んでいた息子が就農し、BSEや口蹄疫で一度は処分した肉牛との複合経営を目指して奮闘中だ。

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