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【今年の市場相場を読む】
猛暑後の秋期葉物野菜類 ホウレンソウ、コマツナ、ニラ、シュンギク
- 第195回 2012年10月12日
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ホウレンソウ 猛暑後の秋には入荷増加に遅れが。若い世代向きにメニュー提案必要
【概況】
東京市場のホウレンソウの入荷は、秋から増え始め、11~2月にピークを作る。量の少ない夏ホウレンソウは単価が高い。ここ数年の経過をみると、全体には漸減傾向だが、特に猛暑の年は8月に極端に入荷が減少し、9月も入荷は増えてこないという特徴がある。一昨年と今年がそんなパターンだ。昨年は震災と放射能問題もあって、春以降、秋に至るまで大きく減ったが、今年は9月までの累計でその昨年並みの入荷だ。
【背景】
この夏は、夏秋野菜全般に豊作で価格が低迷。消費も不活発で、流通業界は疲弊している。ホウレンソウについては、8月は猛暑の影響で入荷量も前年以上に少なかったが、品質も悪かったことから単価が安い。9月も下旬になってようやく温度もやや下がりぎみとなり、“低温好き”のホウレンソウは息を吹き返した感がある。播種期の高温で10月の生育が心配されるが、台風の影響も軽微。ほぼ問題なく、例年通りの入荷急増期となってくるはずだ。
【今後の対応】
これからの時期、ホウレンソウは地場生産がメインになる。東京市場ではほぼ関東産地一色であり、鮮度も良いから売りごろ、食べごろの時期だ。温度が下がり、葉も厚くなるにしたがって、鍋でしゃぶしゃぶもおいしい。甘みの強い厳冬期の“寒じめ”が予想以上に増えているが、ごく一般的な葉物であるホウレンソウでも、メニューのレパートリーが貧弱な若い世代向きに、流行の“ちょい足し”的に気軽に試せる食べ方の提案がほしい。
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