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【イベントレポート】
FTA先進国・韓国農業界から具体的に学ぶ!日本農業のTPP対策と勝つ方法
- 編集部
- 2013年08月21日
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高いレベルを追求する姿勢
「輸出なくして成長なし」
韓国がこう標榜したのは20世紀も終わり。それまでWTOによる多国間交渉に重きを置いていたが、ドーハ・ラウンドは現在に至るまで一向に決着の見込みが立たない。代わってFTAによるブロック化が各地で進むことに焦りを感じた韓国は、「1999年版外交白書」でFTA重視の姿勢を明確化。2004年のチリを手始めに、これまで9つの国や地域とFTAを締結してきた。日本の13と比べれば締結数こそ少ないものの、高安氏は「レベルが高いFTAを結んでいる」と指摘する。
この発言の根拠にあるのは自由化率。自由化率というのは、FTAを発効して10年以内に関税を撤廃する品目が全体に占める割合のこと。日本と違って米国やEUと締結していることで、韓国は輸出を伸ばしている。GDPに占める輸出の割合を日韓で比較すると、90年代後半から日本は大きく水をあけられてきたことが分かる(=表1)。韓国は高いレベルのFTAを結ぶことで先を走っていた日本を追い抜いてしまったといえる。
毒素条項のデマ
その差を埋めるために日本で期待されるのが、米国も交渉に参加しているTPP。ただ、日本ではTPPを話題にするたびにおばけ”が付いて回ってきた。その最たるが「毒素条項」だ。
JA全中などの農林漁業団体は、運営しているホームページ「考えてみよう!TPPのこと」で、ISDS(投資対国家の紛争処理解決)条項を問題視している。この毒素条項”では国や地方自治体の規制で投資家が損害をこうむった時に賠償訴訟が認められる。実際に北米自由貿易協定(NAFTA)加盟国のカナダが米国の投資家から訴えられて、規制を撤廃させられた事例を挙げている。だから韓国・ソウルで数万人規模の韓米FTA反対デモが起きたというのだ。
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