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【今年の市場相場を読む】
鍋・煮物用野菜の動向 ハクサイ/ダイコン/ネギ/ミズナ
- 第208回 2013年11月20日
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ハクサイ
10月から急増して鍋需要に対応、ミニハクサイなど新たな商品化も
【概況】
東京市場のハクサイは、昭和50年代からすると4割以上も減っているものの、2003年対12年の10年間を見ると年間入荷量はほとんど変化がない。産地構成からしても、夏産地である長野の終了と冬産地の茨城が本格化する10月に、夏場の倍量まで急増するパターンも変わらない。増えた入荷量は年明け2月までで、3月から急減するのも同じだ。秋から冬まで、鍋、煮物食材としての支持が固定化している。
【背景】
過去30年で市場入荷がほぼ半減しているものの、消費がそれだけ落ちたのではない。ハクサイには、鍋・煮物需要のほかに、漬物という底堅い需要がある。昭和50年代には市場から当用買いされた漬物用はその後、産地契約などの割合が増えていき、その分が市場流通から外れたのだ。最近ではキムチがブームとなっており、むしろ全体の需要は盛り返してきているとさえいえる。その一方で、鍋・煮物用の需要は下げ止まって堅調だ。
【今後の対応】
今年は10月上旬に、長野産地が干ばつの影響で不作、茨城産が遅れるなどで高騰した。気温が高かったため、鍋需要というより小売店での品ぞろえ需要が背景にある。季節が到来すると荷動きは堅調だが、それはある種のお約束であり、消費者が喜んで買っているわけではない。ハクサイ商材は家庭需要を前提とした食味、小型化が求められている。ここ2~3年、生協のカタログ販売で人気のミニハクサイに注目したい。
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