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シリーズ水田農業イノベーション

特別編 水田での子実トウモロコシ生産の実際(後編)~国内生産と地域での耕畜連携の未来像~


こうした地域が全国に100カ所まで広がれば全国で10万t。その量は総需要量1000万tの1%に過ぎないが、現在、飼料米を渋々買っている畜産農家や飼料メーカーは必ず歓迎するだろうし、そこまでロットがまとまれば米国からプレミアム付きで非GMOのトウモロコシを買っている食品メーカーなども話に乗ってくる。
そもそも、日本人の食習慣が変化したのにもかかわらず、これまで我が国で子実トウモロコシを全く生産してこなかったこと、あるいは農業関係者の誰もが子実トウモロコシの国内生産など有り得ないと決めてかかってきたことが日本農業発展の選択肢を狭めてきたのである。過大な財政負担をしてまで水田で稲作にこだわることを止め、現実の需要者、消費者の要望に応えるかたちで子実トウモロコシ生産を始めることで農業は変われると筆者は考える。
さらに、現在のコメの年間消費水準は約700万tである。やがて600万t、500万tというレベルまで減るだろう。そうなったとき、増産しても過剰にならない農産物とはトウモロコシ以外にあるだろうか。

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