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実践講座:したたかな農業を目指す経営管理 入るを計り出を制す!

勘定其ノ二 がっちり儲ける! 利益UPを目指す施設野菜の勘定

競争激化の生鮮野菜

食糧増産政策と農家の努力により国民のお腹が満たされ、戦後の復興が果たされた。高度経済成長期には、これまでの食文化がよりアレンジされ進化し、グルメや食通が食材の善し悪しを論じる時代となった。いつの世も嗜好品、高級品は市場から求められたが、加えて食の安全性の保持や栄養価も重視されるようになった今、国産の生鮮野菜というだけで、消費者の購買意欲を擽ることはできない時代である。
生鮮野菜の生産現場も、今岐路に立たされている。これまで多くの産地がロットで挑んできた勝負をこのまま継続していくか、これまで以上に付加価値を高めて特産品、高級食材として市場で有利な価格で販売を進めるかである。ロット勝負では値下げ機運から、より低コストが課題となるし、目の肥えてしまった我が国の消費者に新たな価値を創出していくことは困難を極めるであろう。
今回はかなり難解なハードルが多いが、施設園芸品目の利益率を高めるための勘定のコツについて、「がっちり儲ける」をテーマに考えていきたい。

熟練工の技を下地に
技術革新と品目の集約!

「トマトをつくらせたら、あいつの右に出る奴はいないな」とは施設園芸品目の産地では必ず聞かれる言である。品質や収量が他者より勝る。産地づくりを支えたのは、このような熟練工の卓越した生産技術だろう。しかし、その産地のほとんどで、もれなく後継者が不足している。新規に就農者を募り、産地の生産力を維持する取り組みに力を入れる市町村も多いが、成果を上げている事例は少ない。生産技術の伝承と担い手不足は、産地存続を揺るがす課題である。
課題の視点を変えてみる。祖父母、父母の力なくして、現在の施設園芸品目の作付けができないと不安を抱える経営者は多い。従業員を抱える経営でも、熟練者のリタイアが課題である。我が家は、今年決断してメロンの作付けをやめた。これまでのお客様には不評であろうが、私には父母のような技術はないことが第1の理由である。やめた理由はもう一つある。「北海道産赤肉メロンはおいしい」では商売にならないのである。長年の経験から品質・収量も安定していたが、ここ10年で平均坪単価は下降線をたどり、昨年は4000円程度である。価格低迷と父母の加齢に合わせて、作付けは徐々に減り、約2000坪のハウスは10年ですべて立茎アスパラに転換した。

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