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特集

生かすも殺すも経営者次第の外国人実習生


ある農業生産法人では長年、タイから実習生を受け入れていますが、まったくトラブルが起きません。現地で面接し、給料をしっかり払って、コミュニケーションもうまく取っているので、非常にうまくいっています。また、ある経営者は毎日、一緒に夕食を食べ、実習生とずっとおしゃべりしているので、実習生たちが異常なほど日本語がうまくなったというケースもあります」

【秘訣9
怒鳴らずに説明を、
萎縮すると後々、致命的なミスに】

仕事の指示の仕方は、日本語が通じにくいだけに配慮が必要だ。
「我々は、経営者に『怒鳴らないでください』と助言しています。日本人は怒鳴って叱ることはよくありますが、東南アジアにはそういう習慣がありません。怒鳴られるとすごくへこむので、後々、わからないことを質問しづらくなり、結果として致命的なミスにつながることがあります。特に酪農では多いです。バルクに薬品が入ってダメにしたとか、牛を1頭殺処分することになったとか。怒鳴るのではなく、理解させることが大事です」
東南アジアの国々の実習生は、臨機応変な自己判断タイプではなく、言われたことをまじめにこなす指示厳守タイプが多いという。
「東南アジアの実習生には細かく指示を出してあげることが必要です。そういう国柄ですので。そして、わからないときはわからないと言ってもらえるよう指導することです」

【秘訣10
情報隔離せず、
Wi-Fi環境を整えてあげる】

従来は実習生を間違った情報や悪い勧誘から守るため、情報遮断の考え方も広く存在していた。しかし、西田氏の受け入れ組合では逆に携帯電話とインターネット環境を持つことを強く勧めているという。送り出し機関、受け入れ組合双方にとっても連絡が取りやすいため、細かな監理体制を築きやすく、もし実習生が間違った情報を得れば徹底した支援で解消もしやすい。実習生たちも母国の家族と連絡を取ることができる。スマートフォンであれば、SkypeやSNSを使って、いつでも無料で連絡を取ることが可能なため、ホームシックにならずに済む。国内の実習生同士のコミュニケーションも盛んなようだ。無線LANのWi-Fi環境を用意したほうが喜ばれるだろうし、相応の体制を受け入れ組合と会社がしっかりつくっていれば無用なトラブルはむしろ少なくなる。

■おわりに
【実習生とともに、
日本人スタッフを育てる】

西田氏は、実習生の受け入れをしながら、日本人の正社員を育てることを勧める。

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