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特集

生かすも殺すも経営者次第の外国人実習生


「日本人の正社員がたとえば初任給18万円だとして、そこからスタートし、どんなプランの下、どれくらいの年月で、どんな仕事をして、どう給料が上がっていくのかと、将来を示すことで、日本人の従業員も辞めずに続けると思います。余談ですが、日本人従業員の雇用意思のまったく感じられない農家さんに関しては制度上の要件を満たしていても実習生事業の引き受けをお断りすることもよくあります。それは、実習生を単に異国から来た労働力として扱ってしまう恐れがあり、感情面でも制度面でもさまざまなトラブルに発展する可能性が非常に高いからです。農場の規模を拡大しながら実習生事業を継続するには、実習生を管理、指導できる日本人を育てることも必要ですし、日本人従業員にとっても良い経験にもなっていきます」
西田氏自身、自社の人材募集を常に行なっている。
「常に人材募集をかけるというのは、我々が求人媒体をやっているから勧めるわけではないですよ(笑)。欠員が出たから募集するという方法だと、本来採用しないであろう人を入れてしまうケースがあります。人材確保は早め早めに行なっておいたほうがいいですね」

■(株)Life Lab 代表取締役社長 西田裕紀
1978年、愛知県生まれ。2005年に会社を設立し、翌年農業法人を中心とする一次産業の求人サイト「第一次産業ネット」をオープン。同サイトの会員(求職者)数は3万人。就職実績は年1,000件を誇る。外国人技能実習生の受け入れを担う、アジアアグリ協同組合代表理事も務める。
http://www.life-lab.co.jp/

Case1
ベトナム人実習生男性4人
心が通うかどうかが大事
後上和彦(茨城県結城市)

茨城県結城市の後上和彦氏の農場では、秋冬ハクサイや春・秋レタス、キャベツ、トウモロコシの露地野菜作に取り組んでいる。スタッフは現在、後上氏本人と両親、実習生のベトナム人男性4人から構成される。実習生は、2人が6月から2年目ながら、もう2人はこの7月に来日したばかりだ。実習生とはいえ、指導しながら即戦力として働いてもらっている。
「普通作と違って、定植にしろ、管理作業にしろ、収穫にしろ、野菜の生産は手作業が多いですよね。実習生には機械作業以外の手作業でできることをしてもらっています。定植に関しては機械もありますけど、応用が利きますので手作業にしています」

【気持ちが通じる
実習生に来てもらう】

後上氏がベトナム人実習生を受け入れるにあたってはこんな経緯があった。

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