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特集

生かすも殺すも経営者次第の外国人実習生



【実習生たちの生活を
見守る親心】

さて、実習生の生活面に対してはどんなサポートをしているのだろうか。
「実習生のために寮を建てました。ここで4人が共同生活をしています。台所で自炊してもらいますが、私の母がスーパーで買ってきた食材を使って全然問題なく食事しているようですね。彼らが料理したものを『食べて』と持ってきてくれることもあります。生活習慣でいえば、靴を履いたまま台所に入るとかはありません。掃除もちゃんとしますし、電気も部屋にいないときは消しています。その点は日本人と同じですね」
プライベートにかかわる携帯電話の所持については心配しつつも持たせたという。
「実習生が携帯電話を買いたいと言うので、仕事も一生懸命やっていますし、自分たちでお金を払うということで持たせることにしました。もし、自分が海外に行ったらと考えるとやっぱり欲しいですからね。実習生たちも、両親なり、友人なり、彼女なりに連絡を取りたいと思うのは当然でしょう。スマホだったらSkypeもできますしね。それをダメって言ってしまうと、気持ちが伝わらなくなってしまうと思いました。でも、悪い勧誘があったりすることも想定されますので、心配ですけどね」

【実習生を指導できる
日本人スタッフを育てたい】

将来的に法人化を目指している後上氏は、自身と同じように実習生を指導、管理できる日本人スタッフを育てたいと考えている。
「日本人についてはちゃんとした雇用体系のなかで募集したいです。応募してくる人も少ないので、いい人がいればということですけどね。農業に興味を持ってくれるのはいいんですけど、テレビの『ダッシュ村』とか、『ひとり農業』みたいなものを描いてくる人がいます。親の代が農業をやっていなかった人たちは、農業が大変だということをわかっていないというのはありますね。
実は以前、何度か雇用したことがあるんですけど、長続きしませんでした。本人にはそれなりに覚悟があったようですけど、覚悟のレベルが違ったんですかね。その人に対しては、仕事を覚えたら今度は実習生を指導、管理できるようにしてもらいたいと話していたんですが、実習生のほうが体力とか持久力があってそれに負けて辞めてしまいました。日本人でも、実習生でも、やっぱり気持ちが大事ですね」

Case2
バングラデシュ人実習生男性2人、
べトナム人実習生女性3人
実習生を受け入れることで
日本人スタッフへの化学反応にも期待
高橋宣明(群馬県昭和村)

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