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特集

第33回国際農業機械展in帯広で見つけた注目技術はコレだ!

7月10~14日に北海道帯広市で第33回国際農業機械展 in 帯広が開催された。国内企業を中心にイタリア、韓国、中国、トイツ、フランスからの海外企業など合わせて119社が最新の農業機械を披露した。ロングセラー商品もあれば、新商品、そして、各メーカーが目下開発にいそしんでいる参考出展機も来場者を喜ばせた。読者の声をインタビューと合わせて最新の動向をレポートする。 (取材・まとめ 加藤祐子)
農機展に足を運んだ理由

8年ぶりの開催となった国際農業機械展in帯広。国内の各地域から農業経営者を中心に、のべ20万人以上が来場した。本州では滅多に目にすることができないような大型機械が並び、来場者は関心を寄せるブースに足を留める。
ところが、来場者の声を聞いてみると、興味深い答えが返ってきた。
「日頃から動画サイトで見ているから、大きい機械に感動は少ないよ」
実物を見たり、試乗したりといった特典は会場でしか味わえないが、農業者の持つ農業機械の情報網の広がりがこの言葉の背景にある。
大きく貢献したのは、この8年のブランクの間に急速に普及したインターネットである。農業機械の情報に限れば、動画サイトは言葉の壁がない。さらに、スマートフォンやタブレット端末が普及し、SNSで仲間と情報を共有するようになった結果、情報量は格段に増えた。
それでも、彼らが展示会に足を運んだ目的は何か。トレンドを知ることであり、メーカーとのつながりをつくることであり、他の地域の農業経営者と情報交換をすることでもある。彼らが何に興味を持ったのか、そのトレンドを追いかけてみた。

会場内を回ると、農業機械の大型化、そして作業幅の大きい輸入作業機の台頭が著しいことが伝わってくる。輸入トラクターや大容量タンクを搭載したスプレイヤー、収穫機、フロント作業機など、ラインナップは増加傾向である。
次に目立っていたのが、IT技術を駆使した“ハイテク機器”。GPSによるトラクターの車速や位置情報を利用した制御技術は、GPSガイダンスの普及とともに全国的に標準技術になりつつある。

トラクターの大型化、北海道の
畑作では150馬力が主流へ

海外の各メーカーのトラクターは300馬力超えクラスが少なくないなかで話題に上ったのは、クボタの190馬力のトラクターだ。撮影禁止の参考出品ながら、国産でも135馬力から大幅な馬力アップが実現する日が近いことを示していた。
展示機では大型化が顕著だが、気になるのは現場での普及状況である。クラースのトラクターを扱うアグリインデックスの担当者によれば「300馬力クラスは主に酪農家向けです。畑作に限れば、圃場条件に恵まれた北海道の十勝エリアでも、主流は120馬力から150馬力になりつつあります」とのこと。高馬力になれば必然的に車体は重くなり、踏圧の影響も増えるため、フロント作業機と相性が注目されている。
輸入トラクターはデザインや耐久性への評価は高いが、足回りはホイールタイプが断然主流である。現実的には水田経営者にとっては、ケース(インタートラクターサービス(株))の115馬力のセミクローラーや(株)諸岡のフルクローラー(参考出品)なども注目の一台と言えよう。

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