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【シリーズ水田農業イノベーション】
北海道・空知発 国産子実トウモロコシの先進地域でわかったこと
- 編集部
- 第13回 2014年08月26日
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今日は「国産飼料用トウモロコシの生産」でA-1グランプリ2012を獲得された柳原孝二さんにお願いして、今北海道で国産子実トウモロコシ生産に取り組んでいる皆さんに集まっていただきました。トウモロコシ種苗のエキスパートであるパイオニアハイブレッドジャパン(株)の小森鏡紀夫さんにも来ていただきました。そこで、子実トウモロコシ先進地域の事例、課題と展望をみなさんに語っていただき、また技術的な質問を小森さんに尋ねていただきたいと思います。
需用者や酪農家も注目
柳原孝二(柳原農場・長沼町) 子実トウモロコシの作付は4年目ですが、今年は春から天候がよく気温も高いので高収量を期待しています。
販売については、この取り組みのきっかけとなった兵庫県の養鶏農家とのお付き合いを長く続けていきたいと考えていますが、一方で商社や食品メーカーからの問い合わせも頻繁に来ています。ですから、さらに面積は増やしていきたいですね。
昆 今年の米国産トウモロコシの93%は遺伝子組み換え(GM)ということですから、今後日本企業がnon-GMを海外から調達しようとすれば、ますますコストが膨らみます。ですから、国内の食品・飲料メーカーも強い関心を持っています。
窪田順一(あららぎ農産・岩見沢市)穀物トウモロコシは中国がどんどん買っていることもあって値段が上がっています。実際に栽培してみると手間がかからずいくらでも作れるので、転作作物として非常にいいですね。去年は粘土質の土の圃場でうまくいかなかったが、今年は1t/10aぐらいいけそうです。利益は出るでしょう。
太田成俊(空知農業改良普及センター・主査) 私は畜産の普及員です。デントコーンと言えば酪農家がサイレージで取り組むものと思っていましたが、岩見沢では耕種農家がトウモロコシを作っているので意外に感じました。しかし、耕種農家ならではの土づくり、輪作の考え方などがあり、そこに取り組むメリットがわかってきました。一方、酪農家にも長年デントコーンを扱ってきた経験とノウハウがありますから、酪農と耕種とでうまく情報交換してやっていけたらと考えています。
長内浩司(長内ファーム・岩見沢市) 私はデントコーンでサイレージを作っていましたが、今年から子実トウモロコシ栽培を始めました。しかし、播種後にカラスに半分ぐらい食べられてしまったので、6月20日に播種し直したところです。
小森鏡紀夫 遅く播くと倒れやすく実も小さくなります。サイレージとしては間に合いますが、子実用では登熟が不十分で難しいでしょう。
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