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では、何から手をつけたらいいのだろうか。まずは意識改革である。株によって生育がバラバラで、場所によって出来が違う状況を当たり前だと思うのをやめてみよう。改善できる課題と気づけば、作業内容の見直しを図る準備ができる。
次に、一つ一つの作業をきちんと、きれいに行なうように心がけることである。というよりもそうしなくてはならない。精神論のように聞こえるかもしれないが、これでいいやと妥協をなくすことである。
きれいに作業をする人は、条件が違っても仕上がりを揃えるための努力をしている。視察に訪れても、機械装備や作業体系の話が中心で、細かい作業のやり方やその工夫にまで話が及ばないことが多い。だが、なぜそのやり方をしているのか、作業中にどこに注意しているのかを聞けば、喜んで話をしてくれると思う。
また、丁寧に作業しようと努力してもきちんとできない場合もある。その場合は、うまい人がいればその人に任せた方がいい。外部委託してもよいかもしれない。畑作の場合、GPSなどのツールに助けてもらう方法もある。トラクター作業などがあまり向いていない人もいる。
圃場の揃いが悪いと言って指摘してくれる人はまずいない。下手をすれば喧嘩になるだろう。きれいに揃っていることは最も重要な観点であり、栽培技術の向上に役立つヒントは、ごく当たり前の小さな工夫の積み重ねなのである。
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岡本信一 オカモトシンイチ
(有)アグゼス
代表取締役社長
1961年生まれ。日本大学文理学部心理学科卒業後、埼玉県、 北海道の農家にて農業研修。派米農業研修生として2年間アメ リカにて農業研修。種苗メーカー勤務後、1995年 農業コンサ ルタントとして独立。 1998年(有)アグセス設立代表取締役。農業 法人、農業関連メーカー、農産物流通企業、商社などの農業生 産のコンサルタントを国内外で行っている。講習会、研修会、現地 生産指導などは多数。無駄を省いたコスト削減を行ないつつ、効率の良い農業生産を目指している。 Blog:「あなたも農業コンサルタントになれる」 http://ameblo.jp/nougyoukonnsaru/
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