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同伴者たち

産地価格で国際比較をするから日本農業の可能性も見えない!/カルビー(株) 社長 松尾雅彦

市場占有率70%を占めるポテトチップのトップメーカー。社名のカルビーはカルシウムとビタミンBの合成語だが、会社案内にも『ポテトチップにも旬があります』と大きく謳っている。原料のバレイショ確保をめぐる企業努力は独自の産地卸会社カルビーポテト(株)を生み、全国の農家との契約栽培として結実している。未来を見据えたこの企業の姿勢の中から日本の農業の明日が見えてくる。
“経営”に徹すると農業も根本から変わり明日が見えてくる


 私はいつも言うのですが、どうも農業について専門家とか識者が語っていることは、抽象的でわかりにくい。経営というのはもっと具体的でないといけないはずです。経営というのは待ったなしです。投資して、採算を考えて、即行動し、明日への改善活動をする。

 識者の意見は、結局何をどうすればいいのかはっきりしない。あれは、いけませんね。やさしいことをわざわざ難しく言ったり、農業というものを何か特別のもののように扱う。テレビとかマスコミの人々も断片的に時流に乗った報道しかしない。

 いま日本の農業は危機的だという人が多いようですが、本当にそうですか。まったく逆じやないですか。私には農業はチャンスの花盛りに見えます。

 チャンスを見る眼をマーケティングといいます。すなわち、お客様を大事にして、お客様と手を結ぶことです。そのチャンスを手に入れるためには、いまのやり方を変えて新しい技術を身につけなければいけません。これはテクノロジーとスキルの問題だと思います。そして、チームワークや自分の行動をうまく運営することをマネジメントと言います。この三つの要素に注目して知恵を出すことを経営と言いますが、農業を生産活動の場面だけで考えないで「経営活動」と考えてよく世の中を見渡せば、バラ色の明日が見えてくるはずです。

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