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農・業界

(有)いわき小名浜菜園(福島県いわき市)、カゴメ(株)が10haのトマトハウス竣工

  • 2005年09月01日
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カゴメ株式会社(本社・名古屋市)が出資・支援する国内最大規模トマト溶液栽培ハウス、(有)いわき小名浜菜園(福島県いわき市・小林継基社長)が竣工、8月1日より出荷を始めた。
完全稼動時出荷額13億円見込む

 カゴメ株式会社(本社・名古屋市)が出資・支援する国内最大規模トマト溶液栽培ハウス、(有)いわき小名浜菜園(福島県いわき市・小林継基社長)が竣工、8月1日より出荷を始めた。

 総面積は約10haで、総工費は約33億円。すべての施設を稼動した場合の出荷総額は年間13億円を見込んでいる。代表の小林氏は、カゴメから出向している。

 同菜園で栽培されるのは、カゴメ独自の品種「こくみブランドトマト」で、ロックウール溶液を使用する。電解質ミストの殺菌と天敵による防除で農薬使用を最小限にするほか、着果促進に在来種のクロマルハナバチを利用するなど、環境への配慮も重視している。

 独自に設定した規格を満たしたトマトは、カゴメが全量を買い取り、規格外のトマトについては加工品や市場流通を検討している。

 国の補助金を利用せずに建設されたハウスには、オランダからの資材が並び、こうした輸入資材を使うことで3~4割コストを抑えている。

 小林氏は、株式会社の農業分野への参入が本格化しようとする中での同事業の位置付けを「地権者である農家との話し合いで土地を集約する方法では決して実現できない」と話し、大規模化する国内農業に企業が果たす役割の意義を訴えた。

 過疎地域の振興や、雇用創出を図る自治体からの誘致を前提としなければ成立しない企業の農業参入。その背景には、「大手企業がやって来ると聞き、地価や借地料を吊り上げることばかりに固執する農家との交渉が障害になっている」(大手ゼネコン)との声もある。

 9月2日にはオープニングイベントが開かれる。

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