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過剰の対策、欠乏の克服

土壌の化学性と物理的肥沃度

生育不良の開墾畑と優良畑の違いについて、小木逸郎氏(静岡県天竜市)の茶園で実際に土壌調査を行いながら解説をしてきた。今回はそのまとめとして化学性を知るだけでは理解できない土の物理性について総合的に解説する。

「よい土」と「悪い土」


 土に関してよく出てくる話に、よい土か悪い土かの議論があります。

 一般に「よい土」とは、作物をたくさん、しかも品質のよいのものをつくり出すことのできる土という意味であり、一方「悪い土」とは、作物がうまく育たず、また育ったとしても品質がよくないという解釈でしょう。「よい土とはどんな土?」と人に問いかけたなら、おそらくその多くが「肥えた土がよい土」で、「やせた土は悪い土」と答えることでしょう。

 土が肥えているかどうかを論ずる時、一般に「肥沃度」という言葉が用いられます。さて肥沃度が高いだけで作物はよく育つのでしょうか?

 肥沃度とは土の中に栄養分が多いとか少ないとか、有機物を多く含むかどうかという概念が一般的ですが、この尺度だけでは説明のつかない場面が多くあります。

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