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農・業界

エコファーム・アサノ(千葉県八街町)、庄内の生産者をシェフが訪問

  • 編集部
  • 2004年08月01日
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都心の高級レストラン向けに西洋野菜を栽培・販売するエコファーム・アサノ(千葉県八街市)の浅野悦男代表が、6月19日から2日間、イタリア料理店シェフ、ソムリエ、野菜流通業者、種苗会社社長らと山形県庄内地方を訪問。現地の生産者と交流を深めた。
西洋野菜の供給ネットワーク作り目指して

 きっかけは、今年3月、山形県櫛引町のイタリア料理店「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフが、浅野代表のもとを訪れ、庄内・月山から流れる水について語ったことだった。同代表も、海洋深層水などを用いてミネラル分を補給しているが、月山の伏流水は硬度が高く、ミネラル分も豊富。良質の西洋野菜が育つ可能性が高いと考え、訪問が決まったという。

 「水だけでなく、地形や気候もイタリアに似ている」と同代表は話しており、庄内の生産者に品種選定や栽培技術を教えながら、千葉の同ファームとの時間差を利用し、都心のレストランに西洋野菜を出荷できる生産者を探したいと考えている。

 滞在中、一行は朝日村産の「ブルスカンドリ(和名・しおで、通称・山アスパラ)」を試食。本場イタリアでも「幻の野菜」と呼ばれる山菜が庄内に存在することに驚いたという。

 三川町の佐藤和寿さん(39歳)の畑では、青トマトに着目した。「リストランテ・ダ・フィオーレ」の眞中秀幸シェフから「この酸味が大事。ぜひ使いたいので、早速送ってほしい」との声が飛び出し、その場で出荷が決まった。

 佐藤さんは「新宿伊勢丹にも納めている完熟トマトでなく、自分では失敗作だと思っていた青トマトの評価が高くて驚いた。料理人が求める野菜の基準は、市場とは違うことを実感した」と語る。

 また、同町で新規就農し、枝豆、トマトの栽培を手掛ける広岡史子さん(28歳)も一行と話す機会をもった。広岡さんは「大いに刺激を受けた。市場向けの作物とは別に、レストラン向けの西洋野菜も手掛けてみたい」と抱負を語った。

 料理人たちとの産地巡りは今後も続けていく予定。

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