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リレー訪問 農場に勤める誇りと夢

[後編]理想を形にする・・・の巻

各地の農場には優秀な若手が勤務している。数ある職場のなかで、農場に勤めることを選んだ彼らは、どんな夢を持っているのか。前号に引き続き(有)あぐり信州に勤める矢野智氏と(株)ピーチ専科ヤマシタに勤める吉野友裕氏の対談を紹介する。
矢野 販売は直販がメインだそうですが、お客さんの反応はどうですか。

吉野 直販で購入されるお客さんは味にもうるさいですね。お中元シーズンになると、うちの主力である桃の出荷があるのですが、早生の桃は糖度が安定しないので、糖度に基準を設けていいものを出荷しています。そのために糖度計も導入して、一つずつ測定した上で出荷しています。もちろん見栄えも重要ですね。

矢野 直販だとお客さんになんかおかしいなと思われたら、それで終わりですからね。どういったお客さんが多いのですか。

吉野 東武デパートさんや西友さんなどにもまとめて出していますが、個人客が一番多いですね。DMの発送件数で見ると1万5000件くらいになります。

矢野 贈答用なら、それに加えてお客さんがお客さんを呼ぶということもあるのでしょうね。お客さんが増えるのはいいとしても、収穫は一時に集中しますよね。その点の収穫量と出荷量の調整はどうしているんですか。

吉野 お中元のときは忙しくて、1日600ケースくらい出荷していますが、桃の収穫適期は短くて、1日で変わってしまいます。万が一、足りないときはグループの生産者から融通してもらったりなどで、対応します。それと、コンスタントに出荷できるような品種を選択しています。

矢野 なるほど。ちなみに、うちで扱っているハクサイの適期も1日なんですよ。

吉野 野菜は一週間くらいあるのかと思ってました。

矢野 等級比率や収穫作業の能率などを含めて、総合的な経済効率を考えた場合ですが、つきつめると1日になるんですよ。桃と一緒で一番うまい時期もありますし。ところで、桃が終わった後は何をしているんですか。

吉野 今度はブドウです。社長はブドウの加工にも力を入れていて、4年前からブドウジュースも始めたんですよ。加工は原料を持ち込んでの委託ですが、結構評判がいいようです。今年は桃のジュースも始めました。

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