ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

リレー訪問 農場に勤める誇りと夢

ITシステムで生産をサポート・・・・・・の巻

山中 数日の猶予はあるんですよ。もちろん、ものによっても全然違うんですけど、管理に行き届いていない点もあって今後の課題なんです。

谷本 結局、現場で苗の状態を見ないとわからない事もありますからね。

山中 そうなんです。結局はそこなんですよ。システムといっても、現場の情報をどれだけ吸い上げてパソコンに入れられるかというだけの話なんですね。そうすれば情報をみんなで共有できる。それだけのことで、そんなにややこしいものではないんです。

谷本 そのシステムを作るためには誰よりも現場について知っていないといけないわけですよね。それに生産計画に対して現場が反発することもありそうですが……。

山中 そういったことは、まだないんですよ。というのも、需要を予測して生産していく見込み生産ではなく、受注生産をしているからでしょうね。注文ありきで動いてるので、現場もそこを目指してベストな苗を出すという前提がありますから。

谷本 なるほど。

山中 生産計画があるとはいっても、現場の人間は実際に苗の状態など見て状況に応じた判断を下しているわけで、たとえば、今日やるはずだった作業でも作業の負荷が高くて明日やることにしましょう、ということもあります。そこで大事なのは、作業の各段階での結果をきちんとパソコンに入力することで、それを出荷計画表みたいなものに反映さえておけば、あとは現場の方で判断してやってくれます。 

谷本 そうなんですね。計画に従って現場が動くという感じかと思っていました。

山中 生産管理システムは、あくまで生産するための道具なので、人間より上位にあったら不都合も出てくると思います。生産計画は、注文どおりに出荷するために現場の活動をサポートするものという位置づけですからね。

谷本 育苗はハウスの中だから露地ほどの気象変動はないと思いますが、計画していた数量に対してショートしたりはしないんですか?

山中 ありますね。もちろん極力そういうことはないようにしています。たとえば、100本の注文に対して150本作るとか、多めに作るわけです。どの程度多めに作るかは、季節性や品種の特性も関係することですが、それについても生産管理システムの中に情報が入っているんです。この品種でこの時期だったら、注文に対して何倍の数を播きなさいというようなものです。この情報は随時更新しています。

谷本 育苗に問題がなくて、受注量を超えてしまった場合はどうするんですか?

関連記事

powered by weblio