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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

高木健一さん(岐阜県海津郡)の場合

 根も茎も健全で葉の一部だけが赤紫色に変化している、つまりアントシアンの色素を帯びているということなので、今後問題なく生長していくと考えられます。

 麦の初期生育において葉が赤くなってしまったがどうしたことかという最初の問いかけでしたが、このように作物体に気になる変化が発生した場合、病虫害ととらえるか、あるいは栄養障害ととらえるかが一つのポイントとなるので、このときの一般的見方を述べておきます。

 まず葉の葉脈に沿って変化が現れているようであれば栄養障害とみてよく、葉脈と無関係に変化が出ていれば病害、あるいは虫害と考えて下さい。

 また、葉以外では生長点付近が変化していれば栄養障害とみて良いでしょう。

 ただしこれは一般的なものなので、実際には両者が存在することも多いわけですし、各作物ごとの代表的な栄養障害や病害は頭に入れておくべきであり、この類の写真や資料は公的指導機関や書店の農業書を探せば入手できるはずです。

 ここでまた話を湿害に戻しますが、湿害は土壌水分の測定、あるいは土壌中の気相率を求めるだけでは説明のつかないケースが多くあります。

 水が過剰にあってもそれが縦なり横方向に移動していれば違いますし、またその水に溶け込んでいる酸素量にも影響されますし、その土壌中の分解しやすい有機質の存在も土壌還元を強くして根に障害をおこしますので考えなくてはいけません。

 これはこの圃場で水田転作の課題でもあり、追跡調査をしていく必要があります。

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