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『農業経営者』定例セミナー

売り先と価格は自分で決める!コメ農家の営業術

  • (有)藤岡農産 社長 藤岡茂憲
  • 第43回 2009年11月06日

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「あいかわこまち」の独自ブランドでコメの生産・販売をしている(有)藤岡農産は、6年前から東京に社員を常駐して、飲食店への営業を強化している。もともと個人への直販をしてきたが、家庭のコメ消費が減少すると予測して、営業戦略を外食重視にシフトした結果だ。現在は個人約1000人、飲食店70軒と取引があり、各々にあわせた品質と価格を設定している。同社代表の藤岡氏に、コメ農家の営業術を学びたい。
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【『農業経営者』編集部からのセミナー解説】

 11月6日の第43回定例セミナーは「売り先と価格は自分で決める!コメ農家の営業術」と題して藤岡茂憲氏にお話いただいた。同氏の経営する㈲藤岡農産は秋田県北秋田市でコメ35 、有機大豆34 、ハウス野菜74棟(2 )を生産販売している。

当たり前のことをやってこなかった農業

 製造原価に販売経費と少しの利益をのせて販売するのは当然である。しかし農業界ではこれをやると変わった人だといわれる。

 「自分で作ったものに自分で値段を設定して販売するというのは当たり前。これが農業界で、昔はダメだった。これが原因で農業が立ち遅れてしまった」

 以前、同氏はハウスメロンの栽培や肉牛の繁殖などさまざまなことを、国が勧めるがままに複合経営を行っていた。しかし、同氏は数年、行ううちにあることに気づいた。

 「農政が全国的にやれといったときにみんな、一斉に実行するんです。すると、当然過剰になる。価格は下がります。そして農家が採算取れなくなって辞めていく。そこで、行政が言うことの反対のことをやっていれば良いのではないかと思ったんですよ」

 当時、秋田県のあきたこまちはピークのときは1俵当たり2万2〜3千円。現在の価格の約2倍である。農協に出荷さえしていれば冬の間農家は遊んでいても生活が成り立った。それくらいあきたこまちは評判がよかった。しかし、同氏は慎重だった。周りの農家が農協へどんどん出荷している中、1人産直を始める。90年頃である。

顧客との信頼関係をいかに築くか

 その後、93年の大冷害が起こり、米不足になった。同氏はそのとき一気に顧客を増やした。市場価格では玄米は1俵当たり3〜4万円になっていたが、同氏は米の値上げをせず、顧客を拡大することに専念した。それから15年たったが、当時からの顧客はまだ多く残っており、同社の米はそのときからまったく値上げしていない。

 同社はネット販売の導入も早く、さらにHPから設置されたライブカメラで圃場の様子も24時間、見ることができる。

 「農場でライブカメラをやっているところはまだ珍しいです。保育所でライブカメラを導入しているのにヒントを得ました。子どもの様子を親がパソコンからいつでも見れるようにしていたのです。お客さんと生産側がどこで接点もてるのかと考えたときに、最後は信頼関係しかないんだと思う。その信頼関係をいかに築くかが非常に大事だと思っています」

播種前にお客さんを150%確保

 同社では、4月までにその年販売する米の販売先、単価を決めてから播種を行う。普通の農家は播種して田植えして施肥して秋になって、ようやく稲刈りを行う前くらいの時期にならないと農協は買い取り価格を発表しない。そしてようやく、その年の米の値段を農家が知ことができる。そのときはすでに農家は稲刈りの準備に入ってしまっている。

 「そんな博打のような農業は、産業としてとてもやっていけない。うちの場合は種まく前にお客さんを150%確保します。50%のお客さんがキャンセルしても売れ残りがないようにするのです。もちろん米が足りなくなったら信頼できる生産者から仕入れて調整しますよ。それが経営です」


▼セミナー参加者の声がこちらからお聞きになれます。

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