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座談会

「もっとマーケティング!」

激動の農業界で、今後何をするべきか。何をしなければいけないのか?常に考えるのは、何を取り上げたら、読者の方々に、役立つのかということです。月刊化スタートとなったこの号で、「月刊農業経営者」としての考えを、執筆陣の紹介とともにお届けします。
「新しい食材を作れませんか」


昆 本誌は、今月号から月刊化して、時代の変化に合せて取上げる内容にもっとマーケティングのテーマを強化していこうと考えています。それで、量販店や外食業、そして消費者ニーズにも明るい三好さんや三輪さんにも、ライターということだけでなく本誌編集にかかわっていただくつもりです。また、新たに編集員になった朝尾、幸野、また今日参加できなかった社内外の仲間を含めて、変わりようもない歴史や農業の原理原則の上に立ちながらも、より若い経営者層に実利のある情報を提供していくための誌面作りを進めていっていただきたい。そして、この座談会で、読者に向けてどんな雑誌作りを考えているか、皆さんの考えの一端が出ればと思います。

後藤 実は三輪さんが先日「美味しいパンがありますよ」という話をしてたんです。それで今日ここへ来る前に新宿ルミネに寄って買ってこようと思ったら、売り切れていたというんです。1斤1000円もするパンがですよ。

三輪 本当に美味しいんですよ!

後藤 僕も今日虎ノ門のサンドイッチ屋さんに行ったんです。ドイツのソーセージとパンを売り物にしている店なんですけど、安いし、美味しいし。ここも人気がありますよ。他にもゲンチャイというタイ料理の店があって、ここもまた日本人向けにアレンジした料理ではなくて、タイの味をそのまま出している店なんですよ。ここもまたいい味してるんです。何でそれができるのかというと、材料も向こう(タイ)の物をそのまま使ってるからなんですよね。

三好 コックさんも本当に向こうの人が、日本に来て料理してるんですよ。 

後藤 それで思ったのが、そうゆう食材はどこで調達してるんだろうということなんです。

三輪 例えば六本木にあるホテルにイタリア料理店があるんです。そこに勝俣さんという方がいらっしゃる。彼は業者が持ってくる野菜に事足りなくなって、自分で野菜を作ってしまってるんです。種を自分でフランスから仕入れて、それを信頼のおける農家のおばちゃんに託して、真っ赤なダイコンとか、ビートとか、ズッキーニとか、不可思議な野菜をたくさん使ったお料理を作って、それが大きな付加価値となって人気を呼んでます。

 その方の所にある時、糖度が20度くらいあるトマトを売り込みに来る人があったんですって。それは、食べたら本当に美味しいものだったんですけど、『僕のところでは、使えません』って断ったそうです。なんでかというと、『フランス料理というのはあまり美味しくない素材を、自分の腕で美味しいものにするのが腕の見せ所だから』って言うんです。

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