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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

内田孝明さん(熊本県阿蘇郡)の場合

 今回は、ここの改良の深さを10cmとしました。これは、これぐらいの耕土深で何とか大豆の耕土を確保できるというより、10cm以上の改良を考えると石灰の施用量は大変な量となってしまうのでコスト面から10cmとしました。 

 次に分析サンプルを風乾して、これを20gビーカーにとり、これに炭カルを1g加えて水を加え、懸濁状態としてもpH は0.5程度しか上昇しませんでした。

 20gの土サンプルは、耕土10cmで比重1.0として100tですので、100t/20g = X/1gということでX=5000kg、つまり10a当たり、炭カルを5tも加えて、10cmに混和したとしても、pHはとても大豆栽培の目標pHである6.5には達しないことが分かりました。

 そこで今回は目標を下方修正して、石灰のある程度の供給と、コスト範囲内のpH矯正ということに留めることとしました。当然これは本来の目的ではなく、心苦しいのですが、この圃場の排水改善が低pHを若干は補ってくれるという考え方です。

 用意した炭酸カルシウムはt当たり1万円ということで、かなり努力してくれたのですが、量が多く必要ということで大豆作りには負担がかかりすぎると結論付けざるを得ません。

 しかし酸性改良は、緩衝能曲線から求められる数量を一度に入れ、必ずその目標の深さまで混和するということです。

 この求めた量が多いからといって分けて施す必要は全くありません。

 また、石灰混和の後にpHの確認をしてみることも必要事項です。

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