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特集

作る人、運ぶ人、売る人、調理する人
「食べる人のために、何を共有すべきか」

通産省に期待する事


後藤: 私が通産省に期待している事が幾つかあります。

 一つは乳製品のハードとソフトについてです。生産現場で「いいチーズを作りたいな」と思ったら、自らヨーロッパに行き、プラントを見付けて輸入しなけらばならないというのが、現在の現状です。

 チーズでも数百種類近くありますから、プラントもそれぞれ違うし、技術的にも衛生管理や発酵管理面などで、かなりのソフトが必要になってきます。

 法的な問題はありますが、各市町村のオリジナルチーズを、地ビールのように同時多発的に生む事が出来るのでは…と思っています。地ビールのように、自然淘汰される所もあるでしょうが、低迷する酪農界に活路を見いだすという事では意味あることだと思ってるんですが…。

 他には、米の食味計のように、「ジャガイモ」や「タマネギ」の品質を簡単に測定出来る測定機器なんかもいかがでしょうか。

 正直言って、北海道の人は品質については無頓着ではないかと思いますよ。輸入「タマネギ」が増える理由は、殆どの人が価格が安いからだって思っているようですが、それだけではありません。

 「タマネギ」を大量購入している某外食メーカーに「なぜ北海道産じゃダメなのか?」と訊ねたら『品質が悪い』って言うんですよ。

 実はそのメーカーは産地毎の栄養価の分析をしており、以前はポストハーベストの事もあり、敬遠していた輸入品も、測定してみると北海道産より品質は全然良いって言うんですよ。

 でも、もし北海道産の品質が良ければ、価格が20%高くても購入してもいいと言ってました。

辻: なるほど。大量に作っているから品質が少々落ちてもいいっていう話じゃないですからね。工業製品にしたって大量生産していても、その品質をどういうふうに管理するかという手法はもう確立されているわけだし…。

 農業も同じ事だと思うんです。これまでは農協に出荷すれば、必ず売ってくれるという状況に狎れ過ぎていたと思うんです。でも、これからは生産者自身が経営者的センスを磨く必要があるんじゃないでしょうか?。そういった生産者の方であれば通産省はいつでも喜んでWELCOMEです。

 生産者だけではなく、農業関連企業にも当てはまる補助制度も各種あります。きっと色々な面でお手伝い出来ると思います。

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