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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

群馬県・澤浦彰治さんの場合

 土壌分析では、サンプルの量の少なさは宿命であり、その分析法の鉄則は、土が完全に機能するという条件で実行されます。それは当然の決め事です。ただし、現場でその数字の意味を理解するためには、もう一歩考え方を断面形態と照らし合わせながら進めていくべきでしょう。

 また、これは、農業を営んでいる人全てがそう感ずるところだと思いますが、栽培は実に多くの要因が複雑に重なって、その結果を発現するものです。

 今回の事例においても、火山噴出物が堆積した比較的年代の若い火山灰地帯において、新規の開墾地にコンニャク栽培をし、その初期に開畑された土壌には、当然、各種のミネラル分、特に石灰、マグネシウム、カリ、肥料分としても多量元素となるチッソ、リン酸分、他各種の微量要素が大幅に不足していたはずです。

 現在の状態と比較して、その当時の方が良好であったのは、微生物だけだったのではないかと考えます。

 開墾当初の生物相は極めて貧弱ですが、片寄ってはいません。

 このようなスタート時の条件の中に、鶏糞を施用して栽培したということは、チッソ源をはじめ各種の不足成分をうまく補っていたということを意味します。

 ところが、鶏糞は、有機物の中でもその特長として石灰とリン酸分の多く含まれるものなので、その分が見事に土の歪みとして現れてしまったのではないかと考えます。

 当初、鶏糞を入れてそれが良い結果をもたらし、何年か続けることでその欠点が出てきた。そして、その欠点を補う最善の方法を選択したが、今年は例年にない多雨、これが玉の腐れを起こしてしまった。また、土壌の過飽和状態は、その成分をできるだけ少なくしても、一作や二作では簡単に適性値に戻らないことはこの欄で説明してきました。コンニャクの連作により、微生物相もかなり健全さを失い、それが化学性の歪みに追い討ちをかけているのでしょう。

 またプラウ耕により、有効土層は25cmと充分確保されていますが、この範囲内に多量に含まれる火山噴出物である軽石は、土の物理性、特に排水性に関してはその役割を果たしていてよいのですが、化学性にはほとんど関与していません。

 つまり機能する土の量が有効土層において少ないということなのです。そこで土の石灰分の過剰がより大きな影響となってしまっていると考えます。石灰過剰による障害は微量要素の吸収阻害を併発します。

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