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座談会

「農業経営者とは誰のことか!?」

 形態は農業者であろうが経営者であろうが実は同じなんだろうと思うんですね。僕は経営者と農業者は違うっていう風なことを常々言ってるんですけど、つまりありていに言ってしまえば農業者というのは自分自身の栽培技術だとかそういったところに非常に自信を持っていて、従ってそれに関しては他から卓越したいと思っている。

 経営者というのはもっと社会的な物なんだろうと私は思っているんです。つまり社会と対話できるというか、社会の中で自分自身をクールに見て客観化できる。だから自分自身がやっていることに気が付かず、社会から受け入れられなければ、それは経営者としては問題なんだろうと思うんですね。社会との対話という風に言ったんですけど、本当は自然だとかなんかとの対話といっても良いと思うんです。しかしその自然との対話だとかなんか言う場合には時代時代でそれが受け入れられる時と、受け入れられない時とありますから、我々が今生きている社会で受け入れられるような組織体を作って行くのが経営だという風に思っています。社会が何を要求してるかっていうことを常に会話できるというのが経営者の一つの役割なんだろうと思うんです。

 私がやっている一貫塾というのがあるんです。皆で経営者になろうっていうものなんですが、三原則というのがあるんですよ。それは何かというと、先ず名刺を作ろうということ。名刺を作ると言うことはいろんな人と会うこと。2番目は自分の目標を語ろう。3番目が、3分間スピーチをしよう。自分の目標、やりたいことを人に語れなきゃしょうがない。この3つを徹底してやるんですよ。そうすると最初は、3分間も持たなかったのが5~6回もやると、滔々と語るようになるんですね。問題なのは2番目の目標なんです。目標は、農業者であり経営者であり人間として生まれた限りは必ず持つわけです。持っているんだけどその目標の質が変わって来るんだと思うんです。だから5年後自分がどうなっていたいか、5年後の自分を語ろうという風なことを常に言うんです。漠然とやるよりも目標が構造化して目標が鮮明になってくる。これがやっぱり経営者としての第1歩だと思います。


◆儲けることだけ考えたら農業はしない


昆:昨日、北海道の栗山町という所で麦を150ヘクタール作っている勝部さんのところへおじゃましてたんです。実は勝部さんは麦だけで平年で約1億5千万の売り上げがある。その勝部さんが、金儲けしたいんだったらやっぱり農業しないよね。金儲けじゃないよねって仰るんです。

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