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【土門剛の「なんで?どうなる!」ニッポン経済】
カンフル剤で景気回復が望めるのか?
- 土門剛
- 第4回 1999年02月01日
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遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いを致します。読者諸兄にとって、今年こそ良い年でありますよう。正月、ご近所のお寺に行って、皆様の分まで願をかけてきましたよ。
でも上がりませんね。株価は。新年になっても。年末にはあれだけのカンフル注射をしたんですよ。景気浮揚のため史上最大の二四兆円の財政支出。来年度の国家予算は八一兆円でしょう。その三分の一近いものをつぎ込んだんですよ。普通なら株価が正月のタコのように舞い上がってもおかしくないのにね。
今回のカンフル注射の意味。金庫番の宮沢喜一蔵相でさえ、
「一回から、ハマの大魔人が登板してきたようなもんですよ」。
と、こうおっしゃってんですよ。 大魔人。横浜ベイスターズの佐々木主浩投手のことですが、ピンチをピシャッと抑えてくれるエース・ピッチャーのことなんです。二四億円の財政支出は、まさに平成大不況の大ピンチを切り抜ける救世主の役割を果たしてくれると期待したんです。
ホント、ハマの大魔人が一回から登場なんて、大ピンチもいいとこですね。それぐらいだから、株価もせめて日経平均で一万五〇〇〇円台はキープして欲しかった。大盤振る舞いした宮沢蔵相は、特にそう思っているんではないかな。それが年が明けても一万三〇〇〇円台がやっとこさだ。
原因はナーンだろ。ここは一つ、その根本的な原因を突き止めることが大切ではないですか。病状の正確な把握なくして、正しい病気の治療法はつかみ得ないと思いますよ。
でも上がりませんね。株価は。新年になっても。年末にはあれだけのカンフル注射をしたんですよ。景気浮揚のため史上最大の二四兆円の財政支出。来年度の国家予算は八一兆円でしょう。その三分の一近いものをつぎ込んだんですよ。普通なら株価が正月のタコのように舞い上がってもおかしくないのにね。
今回のカンフル注射の意味。金庫番の宮沢喜一蔵相でさえ、
「一回から、ハマの大魔人が登板してきたようなもんですよ」。
と、こうおっしゃってんですよ。 大魔人。横浜ベイスターズの佐々木主浩投手のことですが、ピンチをピシャッと抑えてくれるエース・ピッチャーのことなんです。二四億円の財政支出は、まさに平成大不況の大ピンチを切り抜ける救世主の役割を果たしてくれると期待したんです。
ホント、ハマの大魔人が一回から登場なんて、大ピンチもいいとこですね。それぐらいだから、株価もせめて日経平均で一万五〇〇〇円台はキープして欲しかった。大盤振る舞いした宮沢蔵相は、特にそう思っているんではないかな。それが年が明けても一万三〇〇〇円台がやっとこさだ。
原因はナーンだろ。ここは一つ、その根本的な原因を突き止めることが大切ではないですか。病状の正確な把握なくして、正しい病気の治療法はつかみ得ないと思いますよ。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
土門剛の「なんで?どうなる!」ニッポン経済
「あろうはずもない」と人々が信じ込んできたことが次々に起き始めている。まさに、風雲急を告げる日本経済そして農業界である。土門剛は「農協が倒産する日」他の多数の著書や本誌記事において、早くから農協・金融業界の破綻を予見し、その政・官界とのかかわりを指摘してきた。本誌ではこれから不可避的に発生する様々な事件とのそれに伴う混乱を乗切るために、日本経済の動向から農協問題そして農業経営について、読者の疑問に答える。
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