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【村井信仁の作物別・畑作野菜経営機械化講座】
ばれいしょの機械化栽培収穫小型体系
- 農学博士 村井信仁
- 第9回 1999年02月01日
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「ばれいしょ」は重量野菜である。収穫するのも大変であるならば、これを所定の場所に運ぶのも重作業である。以前であれば、農家は重作業に耐えて、それを美徳にさえしていたが、現代は重作業が極度に敬遠される風潮にある。機械化が強く要望される。
北海道の場合は、面積規模が大きいので、昭和40年には早くも国産のハーベスタが開発されている。都府県の場合は、ようやくこの10年位前から小型ハーベスタがまとまりを見せてきているに過ぎない。小型なる故に、独自の技術をもって構成しなければならず難しさを伴っていたと思える。
都府県のハーベスタの開発には、やはり、北海道の技術が大きく貢献している。ポテトチップスなどは周年供給されなければならないものである。北海道の原料は貯蔵性の関係から4月迄が限界とされている。8月の新いもが出る迄は暖地のばれいしょで対応しなければならないが、人手で収穫することが敬遠される時代にあっては、ハーベスタで収穫するようにしなければならない。当初、北海道のミニハーベスタが持ち込まれた。
北海道では「ミニハーベスタ」であっても、都府県では大き過ぎるとされた。けん引式の場合は、枕地の回行面積を広くとらねばならず、それも問題点とされた。そこで、たまねぎハーベスタを改良したゴムクローラの自走式ハーベスタが持ち込まれた。
小規模面積でも機械収穫は可能であることが立証されると、次は本格的に都府県向けのハーベスタが開発されるべきとされた。北海道のポテトハーベスタで至難とされたさつまいもや里芋を収穫してみると、それ程難しくなく機械収穫できることも確認されたのである。小型ハーベスタ開発に一斉に火が点ぜられた。
面積規模からすると、ディガで掘り上げ、これも手で拾い上げることで充分ではないかとされても、この拾い上げ、集荷作業が嫌われていたのである。北海道のハーベスタがそのまま使えないとすれば、ディガとハーベスタの中間に形を整えて、ともあれ、作業者の労働負担を軽減することに焦点が合わせられる。
塊茎が掘り上げられ、コンベヤで搬送される過程で、コンベヤの両側に座乗する作業者が商品になる塊茎を拾い取ってコンテナに収納するようにすれば、作業者は「持つ」「歩く」「屈む」の三重苦から解放される。ハーベスタはコンパクトにまとめることができるので、小規模圃場向けである。
北海道の場合は、面積規模が大きいので、昭和40年には早くも国産のハーベスタが開発されている。都府県の場合は、ようやくこの10年位前から小型ハーベスタがまとまりを見せてきているに過ぎない。小型なる故に、独自の技術をもって構成しなければならず難しさを伴っていたと思える。
都府県のハーベスタの開発には、やはり、北海道の技術が大きく貢献している。ポテトチップスなどは周年供給されなければならないものである。北海道の原料は貯蔵性の関係から4月迄が限界とされている。8月の新いもが出る迄は暖地のばれいしょで対応しなければならないが、人手で収穫することが敬遠される時代にあっては、ハーベスタで収穫するようにしなければならない。当初、北海道のミニハーベスタが持ち込まれた。
北海道では「ミニハーベスタ」であっても、都府県では大き過ぎるとされた。けん引式の場合は、枕地の回行面積を広くとらねばならず、それも問題点とされた。そこで、たまねぎハーベスタを改良したゴムクローラの自走式ハーベスタが持ち込まれた。
小規模面積でも機械収穫は可能であることが立証されると、次は本格的に都府県向けのハーベスタが開発されるべきとされた。北海道のポテトハーベスタで至難とされたさつまいもや里芋を収穫してみると、それ程難しくなく機械収穫できることも確認されたのである。小型ハーベスタ開発に一斉に火が点ぜられた。
面積規模からすると、ディガで掘り上げ、これも手で拾い上げることで充分ではないかとされても、この拾い上げ、集荷作業が嫌われていたのである。北海道のハーベスタがそのまま使えないとすれば、ディガとハーベスタの中間に形を整えて、ともあれ、作業者の労働負担を軽減することに焦点が合わせられる。
塊茎が掘り上げられ、コンベヤで搬送される過程で、コンベヤの両側に座乗する作業者が商品になる塊茎を拾い取ってコンテナに収納するようにすれば、作業者は「持つ」「歩く」「屈む」の三重苦から解放される。ハーベスタはコンパクトにまとめることができるので、小規模圃場向けである。
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村井信仁
農学博士
1932年福島県生まれ。55年帯広畜産大学卒。山田トンボ農機(株)、北農機(株)を経て、67年道立中央農業試験場農業機械科長、71年道立十勝農業試験場農業機械科長、85年道立中央農業試験場農業機械部長。89年(社)北海道農業機械工業会専務理事、2000年退任。現在、村井農場経営。著書に『耕うん機械と土作りの科学』など。
村井信仁の作物別・畑作野菜経営機械化講座
北海道での畑作野菜経営成立の背景には、農業機械化による生産技術の革新があった。その機械化が、大規模な野菜栽培を農業の原理原則に従う技術集約へと向かわせる可能性を与えた。そこで、北海道農業機械化の中心的な指導者として、開発と普及の両面からその役割を果してきた村井信仁氏に、畑作野菜の機械化経営技術をご解説いただく。その解説は、これから府県での畑作野菜経営を発展させようと考えている経営者にとって多くの示唆を与えるだろう。一方、北海道の経営者にとっては、農業経営の原理原則に立ち返った技術の再確認と新たな可能性を示すことになるはずだ。(編集部)
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