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【土壌別経営診断うちの土ではどう作る?】
岩手県岩手郡・庄司有弘さんの場合
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第31回 1999年07月01日
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関: 長イモは安定的に作り続けることの難しい作物と聞いています。有機に取り組み始めた人の多くが、有機の効果がなかなか現れず、脱線したり揺らいだりしているのが現状です。長イモは多肥に弱いと言いますか、有機を多量に入れてもぱっと利く部類のものでなく、がまんしながら有機を与えていく必要があるのかと思うのですが、庄司さんはどのように有機へと転換してきたのでしょうか。
庄司: 4haを家族でどうやっていくか。圃場全部で野菜を作って果たしてやっていけるのか、と考えました。そして、まず輪作体系を組みながら、その中に緑肥を入れてみました。当時は大根を作っていましたが、間にソルゴーを入れました。作物が吸い上げる分の方が多く土地がみるみる痩せていくのが分かりました。そして、ピーマンにチャレンジしました。有機だけで、農薬を使わずによいものができたので、それを長イモに適用させようと考えたわけです。
長イモで試行錯誤を重ねるうち、緑肥プラス堆肥という形がベストだと考えるようになりました。現在は、春に堆肥を入れて、それに緑肥を入れる。その年はぼうぼうの状態のままにして翌年の夏に刈る。そしてその次の年に長イモを植える。堆肥を入れた次の年では、まだ堆肥が土になじんでいないので、過剰なものがありダメです。過剰に吸ってしまうと作物は弱体化してしまいます。堆肥を入れてそれを緑肥に吸わせて、自然な形にして作物に与えるという考え方が必要だと思うのです。当時はソルゴーだけでしたが、現在はヘイオーツや豆科のクローバー(2種)、オーチャードを入れています。ヘイオーツは発育が早くクローバーは最初負けてしまうので、クローバーの播種量を増やすなどの試行錯誤を現在はやっています。土作りという点では形が固まってきたと思います。
庄司: 4haを家族でどうやっていくか。圃場全部で野菜を作って果たしてやっていけるのか、と考えました。そして、まず輪作体系を組みながら、その中に緑肥を入れてみました。当時は大根を作っていましたが、間にソルゴーを入れました。作物が吸い上げる分の方が多く土地がみるみる痩せていくのが分かりました。そして、ピーマンにチャレンジしました。有機だけで、農薬を使わずによいものができたので、それを長イモに適用させようと考えたわけです。
長イモで試行錯誤を重ねるうち、緑肥プラス堆肥という形がベストだと考えるようになりました。現在は、春に堆肥を入れて、それに緑肥を入れる。その年はぼうぼうの状態のままにして翌年の夏に刈る。そしてその次の年に長イモを植える。堆肥を入れた次の年では、まだ堆肥が土になじんでいないので、過剰なものがありダメです。過剰に吸ってしまうと作物は弱体化してしまいます。堆肥を入れてそれを緑肥に吸わせて、自然な形にして作物に与えるという考え方が必要だと思うのです。当時はソルゴーだけでしたが、現在はヘイオーツや豆科のクローバー(2種)、オーチャードを入れています。ヘイオーツは発育が早くクローバーは最初負けてしまうので、クローバーの播種量を増やすなどの試行錯誤を現在はやっています。土作りという点では形が固まってきたと思います。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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