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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

岩手県岩手郡・庄司有弘さんの場合

 北陸、東北、北海道のような冬作の不可能な地帯では、一年間、緑肥による休閑ができます。

 庄司さんは、これを二年間休閑させているところが、一つのポイントのようです。緑肥が5月に撒かれて、夏を越し、冬を越し、次の年の春から夏を迎えてその後に土中にスキ込まれるということです。土壌断面では、その効果が明確に認められました。

 断面にはびっしりと緑肥の根がはびこり、土は微生物と緑肥の根によってまるでパンのような状態になっていました。

 元々の土は、火山灰土ですから生産力はそれ程高くなく、少しぐらい堆肥を入れたぐらいでは、あるいは、緑肥を一作入れたぐらいでは、連作をし続けられるという条件のところでありません。これは全国どこでも同様だと思います。

 このケースでは、長イモという肥料濃度に左右されやすい作物のため、有機物と土壌の熟度が特に必要なのものなのですが、反当たりの収益が慣行の方法の4~5倍にもなっていることは、経営的にも学ぶべきものです。

 またこの手法を、現在いくつかの地域で取り組み始められている、生ゴミの農地利用にも積極的に利用していくと、圃場に無理なく、有機物施用ができるようになり、また、堆肥化の行程に必要以上のコストをかけなくてもよくなるのではないかと考えます。

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