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特集

農業は食べる人のためにあるー我々は何を共有すべきなのかー
第22回北海道農業機械フェア・イン・上富良野

駒谷農場代表理事 長沼町農協理事 駒谷信幸さん

 「土を考える会」に入れて頂いて22年になります。その間、経営に対する考え方も随分変わったなと感じています。「食べる人のために」という点でも、10数年前までは食べる方々と直接お話しする機会は本当に少なかった。あるきっかけから、自分で直接ものを売ったり、スーパーさんに宣伝に行ったりするようになりました。初めは外食・スーパー・卸さんといった人たちにものを買ってもらうんだということで一生懸命アピールしていたわけですが、生産者として自ら店頭に立った時、自分の考えが間違っていたと感じました。自分はスーパーや外食さんにものを売っているのではなく、食べてくれる人のためにものを売っているんだとはっきり分かったのです。

 「有機・無農薬」という点で、消費者、外食産業の人たちは農業の本当の実態を知らないのではないかと感じています。有機・無農薬が欲しいという人たちが現場に行って見てきたことがあるのでしょうか。本当に有機・無農薬でおコメを作れば、10キロ1万円ぐらいでないとできないのではないかと思うのです。外食産業の人たちが現場まで行ってその姿をご覧になれば、大手を振って「有機農産物」ですよと言って販売できるほどの量が生産されている状況にはないということがお分かりになるかと思います。

 私は林間放牧で牛を飼っておりますが、山の中で自然交配という形で生産をしていますから、今現在何頭いるんですかと訊ねられても、何頭いるかはっきり分からないという状況です。先日、中川農林大臣に提案したのですが、日本の現在の農地495万haの中で食糧を自給するという考えは大きく変えるべきだと思うのです。日本の国土の7割は山林林野です。これを有効に自然を壊さない形で利用するのに林間放牧に使えないだろうか。これからの農業を支えていくためには規制緩和を行い、縦割り行政ではない柔軟な取り組みが必要なのです。


(財)北農会会長 北海道有機農業研究協議会会長 西部慎三さん

 私が有機農法研究会を引き継いだのが5年前です。当時「有機」なんていう言葉を使ったら、あいつは少し頭がおかしくなったんじゃないかというのが技術者の中の雰囲気でした。それが、5年後の今日、業界はあちらもこちらも「有機農産物」です。それほど時代は変わってきているのです。しかし却って、今はまずい状況にあると思うのです。有機についても減農薬についても、一番知らなければならない農業者が有機についての世界の情報や国内の情報を知らない。ほとんど準備がないまま俺も有機だ、俺も有機だということになってしまっているのです。勉強している人たちはたくさんいるのですが、具体的にどうなのかという点では分からないわけです。そういう状況の中で法律ができようとしているのです。

 この状況はまずいだろうということで、私共には農薬の専門家、野菜の専門家がおりますので、彼らを派遣して、今認証の試行をしているところです。有機・無農薬と減農薬・減化学肥料とを完全に分けて、いつコーデックス国際協定が決まっても分けらられるようにしています。有機農産物の方では昨年より北海道でも行っています。

 また、農産物を美味しく食べる技術、例えばインターナショナルな食品でもその大元を辿れば、実は農村から発してることが多いのです。フランスの村、ドイツの村から出た食品が国際的になる。国際的な食品の多くは何かどこかの工場でできたものではなく、大元は実はそういうところから生まれるものなのです。ですので、農家は自分で作ったものを自分で調理して保存し、自分で食べることが必要なのだろうと思います。

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