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【土壌別経営診断うちの土ではどう作る?】
山形県遊佐町・土門秀樹さんの場合
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第33回 1999年09月01日
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土門: この辺の土は排水が悪くて、減反して何かを作りたくてもできないのが現状です。冬は日照量も少ないですし、毎日秒速15m以上の風が吹きます。しかし、コメは桿が詰まって多収。病害も少ない。コメだけは多収穫地帯となっています。
関: 適地適作ということがあります。しかし、そこに補助事業が入ってきてそれだけでは成り立たなくなってきています。水田転作の場合も不適地不適作になっていることもあるわけです。まず基本的な土に対する考え方を得ることが必要なのですが。
おコメはどの品種をなさっているのですか。
土門: 今年作っているのははえぬきだけです。初めは肥料をやりすぎましたね。そうすると食味値が悪い。そこでトータル窒素を低く抑えて、食味値が回復したんです。
関: 色々なところで食味のことが言われ、西南暖地などの暑いところだと8俵のラインを超えると食味がぐっと落ちます。色々な人が色々ことを言っていますが、西南暖地では答えは簡単、8俵で抑える作り方をすればだいたい米はうまくできるようです。
土門: こちらでも全く同じです。
関: 米をなぜ作るのかと言えば、手間がかからないからです。水田でプラウイングして深く起こすなどして多収に向かうということもありますが、西南暖地では、経営的にはそういったこわいことをするより、安全パイとしてある程度品質の確かなもの、夏越えをしてもいいものを作る。それが結論のように思えるのです。これは東北北海道ラインとは違う考え方なのかなと思っていたのですが、今の土門さんのお話を伺っていても共通の部分があるのかなと思えます。
土門: 山手の冷や水のかかるところはうまいと言われますが、山手は収量がとれないのです。平場でも収量を落とせばうまくなるのです。ところが平場は条件がよくて土が肥えているので、だまっていても10、11俵取れてしまう。その結果却ってうまくない。
関: 適地適作ということがあります。しかし、そこに補助事業が入ってきてそれだけでは成り立たなくなってきています。水田転作の場合も不適地不適作になっていることもあるわけです。まず基本的な土に対する考え方を得ることが必要なのですが。
おコメはどの品種をなさっているのですか。
土門: 今年作っているのははえぬきだけです。初めは肥料をやりすぎましたね。そうすると食味値が悪い。そこでトータル窒素を低く抑えて、食味値が回復したんです。
関: 色々なところで食味のことが言われ、西南暖地などの暑いところだと8俵のラインを超えると食味がぐっと落ちます。色々な人が色々ことを言っていますが、西南暖地では答えは簡単、8俵で抑える作り方をすればだいたい米はうまくできるようです。
土門: こちらでも全く同じです。
関: 米をなぜ作るのかと言えば、手間がかからないからです。水田でプラウイングして深く起こすなどして多収に向かうということもありますが、西南暖地では、経営的にはそういったこわいことをするより、安全パイとしてある程度品質の確かなもの、夏越えをしてもいいものを作る。それが結論のように思えるのです。これは東北北海道ラインとは違う考え方なのかなと思っていたのですが、今の土門さんのお話を伺っていても共通の部分があるのかなと思えます。
土門: 山手の冷や水のかかるところはうまいと言われますが、山手は収量がとれないのです。平場でも収量を落とせばうまくなるのです。ところが平場は条件がよくて土が肥えているので、だまっていても10、11俵取れてしまう。その結果却ってうまくない。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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