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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

愛知県一宮市・山口誠さんの場合

関 ECは調べられていますか。

山口 簡易のEC検査器で調べています。

関 土壌分析はされていますか。

山口 はい、これがそうです。去年の6月を最後に後は、自分で簡易のECメーターとpHメーターで見ているのですが。

関 この表に効態リン酸の適正値が30~80と書いてありますが、山口さんところの有効態リン酸は280とあります。山口さんの土は典型的なリン酸過剰です。土が一度、ここまでリン酸が過剰になってしまうと、これを適正値に戻すのは大変なのですよ。これが狂っていると、他の成分の吸収バランスが全部狂ってくるのです。何度も言っているのですが、特に施設の場合は一度入れたものは出せないのです。リン酸に関しては、もう一切入れられない土です。

 リン酸が第一の問題点。この辺は灰色低地土といって非常にいい土で、この表にはECが8mg当量と出ていますが、これは決して低い値ではないと思います。灰色低地土は物理性には優れた土ですから、気を付けないといけないのは、化学性のバランスを崩さないようにすることです。それから、この分析表ではカリが非常に過剰になっています。後、マグネシウムが多いですね。

 このままの施肥体系を続けていくとどんどんカリが過剰になっていきますよ。

山口 肥料の量は既に多いですか。

関 多すぎます。一度きちんと土壌養液も取って調べることが必要ですね。絶対量がこれだけ多いと、始めの1年はよいと思いますが、後は問題が生じてしまいます。施設園芸の場合、これだけ一気に入れてしまうと、硝酸濃度も非常に高くなってしまいます。ホウレンソウが1作で持ち出す窒素量はどのくらいだと思いますか。

山口 作が良ければ、7~9kgくらいではないかと思うのですが。

関 恐らく5kgでしょう。施設の場合、限りなく作物が持っていく量に近い量しか入れられないのですよ。私は、最終的に施設というのは液肥体系でしかできないと考えているのです。固形肥料は、たまたま日本の場合流通していますが、液肥が本当は一番よいのです。というのは、施設の場合チッソ成分で100ppmを越えるとうまくいかないのですよ。ここまで薄いのは固形肥料ではできない数値なのです。それをコーティングしたりしてなるべく薄くしているのですが、やはり無理があるのです。私がこのハウスを任されたとしたら、元肥も含めて全部0でスタートすると思いますよ。水だけで。そして状態を見ながら尿素を薄く少しずつ入れて追っていきます。

山口 単肥だけで。

関 そうです。何も入れない山の土にも草は生えるわけです。一番必要なのは、作物を作るためには何が必要なのかを知ることです。逆に言えば、何を入れなくてよいのかを知ることです。必要なものだけを補うということが施肥なのです。

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