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地方の潜在能力が日本の未来をつくる
農村や地方都市の可能性を再認識させてくれる痛快な本である。本書では人口の流れとお金の流れを軸にして、社会・都市・地域の実情と未来を分析している。分析といっても決してお堅い専門書ではない。固定観念を打ち壊しながらわかりやすく未来予想を示してくれる。「工業の活性化は地域振興に結び付かない「地方より首都圏のほうが危うい」」「交通網整備は地域活性化に直接しない」など目からウロコのオンパレードある。
平成の大合併の3200市町村の99%を訪れたという著者は、「地域エコノミスト」の肩書きを持つ。学生時代からの鉄道ファンとしても有名で、日本全国のJR、私鉄、公営交通を全線完乗。データや数字だけでなく、地域の郷土史を丹念に調査した上で、地方の活性化プランを行くり続けてきた。第4章では地方の可能性と今後の処方箋を示している。曰く勝ち組地域に共通する特徴は、地域の風土に根ざした住まい方や食など独自の生活文化があり、第二にそれを個人客が分かりやすく体験できる工夫があること」。農村は宝の山だ。(芹澤比呂也)
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