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農業から離れ行く「有機・無農薬」のイメージ
―羽島パワーファーム公開パネルディスカッション「有機農産物を問う」より―

農産物の「安心」は生産者・消費者相互の信頼の上に成り立つ

福井:肥料で一番大きな問題は、植物が吸い、それが人の口に入るわけですが、成分と言うのは、見えない、分からないということです。ホウレンソウでも時々問題になっていますが、葉の中に硝酸イオンが多いといったことは、見た目では全くわからない。分析して、情報提供することも現状ではしていない。そういう面では、どういう風にこれを考えていったらいいかと言うところにきていますが。河野さんその点何か、ご感想を。

河野:実際に、野菜など購入する際に、それがどういう肥料で作られたものであるとか、どういう成分があるのかといったことを考えたことは全くありません。今の例のホウレンソウの事件や、輸入果物のことも少し報道がされましたが、県産品に関してはそんな事はないんだと安心感みたいなものをずっと持ってました。

福井:そうなりますと、本当にその信頼にきちんと応えているかどうかと言うことが大きな問題となります。例えば流通関係でそういうことを分析し、データにするようなことができた場合、何かメリットがありますか?平原さん?

平原:いろんな世の中の情報でもって、消費が変化するということがございますが、一般的には、食に対する安全性で消費者が感じているのは農薬問題の方ではないでしょうか。農薬は使わない方が理想だと思いますし、生産者の方々の努力で、今以上にいいものができるのであれば、我々としても、是非そのようにお願いしたいと言う意見でございます。

福井:私自身、一番の根本は、河野さんの言われた、信用しているんだというところにあるのではないかと思うのです。あくまでも農産物と言うのはいろんな生産者がきちっとやっていただいてるはずだと。現実に話を聞いていかがですか、河野さん。

河野:どなたかが、生産者の方と消費者の方の立場は相反するものだとおっしゃいましたけれど、私は基本的には同じ立場だと思います。生産者は安心しておいしいんだよという想いで作っていて下さる。私たちにしても、岐阜県の農産物を食べたとき、これは岐阜県の生産者が作って下さっているんだという信頼の気持ちで受け止めていく。だから私は、相反しているのでなく、お互い思い合っているところでつながってると言う風に思っています。農薬にしろ、肥料にしろ、いろいろな話しをお聞きしましたけれども、結論は最初と同じで、信じています。

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