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【江刺の稲】
川下事業者に農薬登録を頼めないのか?
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第46回 1999年12月01日
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11月18、19日の両日、東京・浜松町の都立産業貿易会館において(社)日本フードサービス協会主催の「99年食材・産品フェア」が開催され、本誌も読者である12の個人・団体とともに出展し、外食業を初めとして農産物の流通・小売りに関する業界関係者との商談の場を得た。また、農薬メーカーの方々にも協力を求め、「『有機・無農薬』を越えた『安心』の農産物マーケティングのために」というテーマのパネル展示と説明コーナーを設けた。同時に、本誌とJF事務局との共同企画による「食べる人のための安心の農産物マーケティングとは」と題したパネルディスカッションを約150名の外食業関係者を集めて行った。長い引用になるが、そこで展示した我々の提案を以下に再録したい。
このコーナーは雑誌「農業経営者」とその読者および協力企業による展示です。
「お店がお客様のためにある」と皆様が考えるごとく、私たち農業経営者も「農業は食べる人のためにある」と考える事業経営者です。そして、私たちの責務は、安全で高品質な農産物を適正な価格で安定的に供給することであると考えています。
そんな農業経営者から農産物の流通・消費企業の皆様へのご提案を申し上げます。
この間、外食業を含めた農産物の消費業界において「有機・無農薬」あるいは「オーガニック」という言葉が主要なマーケティング・テーマとして語られて参りました。私たちは「有機・無農薬」の農業への取り組みを否定するわけではありません。しかし、小規模な流通を前提とした特殊な農産物としてならともかく、農薬や化学肥料を使わない技術体系によって安全で高品質な農産物を安定的、経済的に生産・流通させることは不可能であるということをご理解いただきたいのです。同時に、現在の農薬や化学肥料は適正な利用を前提とする限り、十分に安全性を確認された技術であるということをご納得いただきたいのです。
このコーナーは雑誌「農業経営者」とその読者および協力企業による展示です。
「お店がお客様のためにある」と皆様が考えるごとく、私たち農業経営者も「農業は食べる人のためにある」と考える事業経営者です。そして、私たちの責務は、安全で高品質な農産物を適正な価格で安定的に供給することであると考えています。
そんな農業経営者から農産物の流通・消費企業の皆様へのご提案を申し上げます。
この間、外食業を含めた農産物の消費業界において「有機・無農薬」あるいは「オーガニック」という言葉が主要なマーケティング・テーマとして語られて参りました。私たちは「有機・無農薬」の農業への取り組みを否定するわけではありません。しかし、小規模な流通を前提とした特殊な農産物としてならともかく、農薬や化学肥料を使わない技術体系によって安全で高品質な農産物を安定的、経済的に生産・流通させることは不可能であるということをご理解いただきたいのです。同時に、現在の農薬や化学肥料は適正な利用を前提とする限り、十分に安全性を確認された技術であるということをご納得いただきたいのです。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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