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特集

息子よ!後継者は君じゃなくてもよいのだ

【●ニュービジネスとしての農業】

ニューカマー達がなぜ「ソフト型経営」を目指しているのであろうか。彼らには何もない。資本も、経験も、設備も、地域との連携もこれから作り上げなければならないのだ。

 しかし彼らはそれを悲観しているわけではない。農家の子弟と外から入ったニューカマー達の決定的な違いは「ゼロから始める」ことである。何もないところから始めるということは「何でも出来る」ことを意味している。

 新しい視点から農業経営を見つめ、その可能性を開拓しようとしているのだ。

 個別には大きな問題や課題を抱えている彼らは、新しいセンスと着眼と努力をもって、自らの人生を農業に賭けようとしている。

 新しい作目に挑戦し、栽培方法を試し、販売の観点を重視し、経営形態さえ開拓しようと試みている。

 彼らがソフト型経営を指向するにはそれなりの勝算があるからであろう。


【●職業としての「農業経営」】

彼らも「農業」「農村」における後継者である。しかし彼らは今までと同じ農業を継続しようとは考えてはいない。例えいたとしてもそれは少ない。何故ならば同じことをしたいと思っているのであれば、新規就農者にニューカマーがこのような勢いで増加するはずはないからだ。

 彼らにとって「農業だけは特別」という価値観は通用しない。

 農業に新たな経営・ビジネスの可能性を見いだしている。新しい視点、センスで「産業としての農業」を構築しようとしている。

 言い換えれば「農業を変える」ことが彼らの狙いであり、彼らの可能性なのである。

 そんなニューカマー達に、農業や農村、農業経営者達は、何を期待しているのであろう。「何」を後継ぎさせたいのかを、ちゃんと考えておかないと、お互いを傷つけ合うことになってしまう。

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