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BOOK REVIEW

「リサイクル」汚染列島―「環境」にも「身体」にも悪いリサイクル社会の危険性とは

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著者:武田邦彦
定価:1,400円
 出版社:青春出版社


「リサイクル」汚染列島

今年の4月1日に容器リサイクル法が施行となり、製造・販売にかかわる事業者には容器包装の再商品化が義務付けられ、一般消費者にも分別義務が生じることとなった。しかし、「環境に良い」と考えられているリサイクルも、残留毒物がリサイクル商品に蓄積したり、再生される過程で資源が消費されることによって、逆に環境に負荷をかけたりといったネガティブな要素もあるのではないか。そんな問題を材料工学の専門家の立場から提起し、「リサイクル」のための「リサイクル」をやめ、少量生産・少量消費に転換すべきだとしているのが本書の内容である。石油などの有限な資源が優先されるべきだと著者は主張しているが、リサイクルをやめる代わりに「焼却→人工鉱山への転換」を薦めているのは、現在の資源消費量から考えてもいささか無理がある。むしろ問題は、最初の生産段階でリサイクルすることを前提とした管理が充分になされていないことにあるのではないだろうか。


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