記事閲覧
【Agrizm】
レンコン3兄弟「収穫量ではなく、高品質で勝負するという強い思い」
泥の池に現れたのは、イケメン3人!聞けば、血のつながった兄弟。時にはケンカしながらも、元気にレンコン堀り。体の芯まで冷える寒空の下、それでも続けていられるのは、大きな夢があるからだ。
レンコンの産地・茨城県稲敷市。近くにある直売所で人気のレンコンを扱っているのが、宮本3兄弟。彼らが揃って仕事をするようになったのは、長男・貴夫さんの就職危機がきっかけだった。
開催日時:2011年10月21日(金)16:00〜18:00
主催:「農業経営者」読者の会
「小中学校の講師をやっていたんですけど、なかなか教員採用試験に受からなくて……」
そんなとき、先に就農していた弟2人が「一緒に農業をやろう」と声をかけた。
「1対1だと考えがまっぷたつに割れてしまうけど、3人ならば話もまとまるかな、と。それ以上に、3人がいるから作れるものがあるような気がした」(昌治さん)
「親父と意見の衝突があったんです。実際、仕事をしていると、『親父と自分たちが作りたいものとは違うのでは?』と思うようになったんですね」(昭良さん)
収量を多くするというのが父親の経営方針だった。だが、商品には付加価値がつけにくい。
「自分たちは少量でもより質のいいものを作ることにこだわりたい」―そう考えた3兄弟は、レンコン事業を父親から引継いだ。
貴夫さんが営業、昌治さんが経理、昭良さんが生産と役割を決め、一歩を踏み出した。
「田んぼの中にいるだけじゃ自己満足で終わってしまう。そうではなく、お客さんの視点でいいものを作りたい。そのためにも、積極的に外部の人の意見を取り入れるようになりました」(貴夫さん)
今では若干圃場面積を縮小したものの、収支は以前と同じぐらいになるまでに成長した。すなわちお客さんに価値が認められて、商品単価が上がった。自分たちが志した“ 質のいいレンコン〟が、世に中に認められ始めたというわけだ。
「将来的にはベンツを買えるぐらい数字を出したい。いや、1台とは言わずに会社丸ごと。それで、エンブレムをレンコンのマークにできるぐらいにしたいです(笑)」(昌治さん)
彼らの夢はグランド……、じゃなくて泥の中に埋まっているのだ!
レンコン3兄弟の長男、宮本貴夫氏を講師に招いたセミナーを開催いたします。詳細、お申し込みは下記のリンクをご覧ください。
主催:「農業経営者」読者の会
会員の方はここからログイン
宮本貴夫 ミヤモトタカオ
1977年茨城県生まれ。順天堂大学スポーツ健康科学部卒業後、中学校の常勤講師を経た後、2002年就農。05年には先に就農していた弟2人とともにレンコン生産・販売部門を任され、主に営業を担当。市場のほか、直売所・みずほの村市場(茨城県つくば市)等にも出荷。圃場規模約6ha。ちなみに8月10日までレストラン「農家の台所」が開催した高須賢一氏(本文参照のこと)とのレンコン料理バトルでは惜敗という結果に。 http://www.renkon-kyoudai.com/ http://blog.renkon-kyoudai.com/
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)