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レンコン3兄弟「収穫量ではなく、高品質で勝負するという強い思い」

泥の池に現れたのは、イケメン3人!聞けば、血のつながった兄弟。時にはケンカしながらも、元気にレンコン堀り。体の芯まで冷える寒空の下、それでも続けていられるのは、大きな夢があるからだ。
レンコンの産地・茨城県稲敷市。近くにある直売所で人気のレンコンを扱っているのが、宮本3兄弟。彼らが揃って仕事をするようになったのは、長男・貴夫さんの就職危機がきっかけだった。

「小中学校の講師をやっていたんですけど、なかなか教員採用試験に受からなくて……」

そんなとき、先に就農していた弟2人が「一緒に農業をやろう」と声をかけた。

「1対1だと考えがまっぷたつに割れてしまうけど、3人ならば話もまとまるかな、と。それ以上に、3人がいるから作れるものがあるような気がした」(昌治さん)

「親父と意見の衝突があったんです。実際、仕事をしていると、『親父と自分たちが作りたいものとは違うのでは?』と思うようになったんですね」(昭良さん)

収量を多くするというのが父親の経営方針だった。だが、商品には付加価値がつけにくい。

 「自分たちは少量でもより質のいいものを作ることにこだわりたい」―そう考えた3兄弟は、レンコン事業を父親から引継いだ。

貴夫さんが営業、昌治さんが経理、昭良さんが生産と役割を決め、一歩を踏み出した。

「田んぼの中にいるだけじゃ自己満足で終わってしまう。そうではなく、お客さんの視点でいいものを作りたい。そのためにも、積極的に外部の人の意見を取り入れるようになりました」(貴夫さん) 

今では若干圃場面積を縮小したものの、収支は以前と同じぐらいになるまでに成長した。すなわちお客さんに価値が認められて、商品単価が上がった。自分たちが志した“ 質のいいレンコン〟が、世に中に認められ始めたというわけだ。 

「将来的にはベンツを買えるぐらい数字を出したい。いや、1台とは言わずに会社丸ごと。それで、エンブレムをレンコンのマークにできるぐらいにしたいです(笑)」(昌治さん) 

彼らの夢はグランド……、じゃなくて泥の中に埋まっているのだ!


レンコン3兄弟の長男、宮本貴夫氏を講師に招いたセミナーを開催いたします。詳細、お申し込みは下記のリンクをご覧ください。 

開催日時:2011年10月21日(金)16:00〜18:00
主催:「農業経営者」読者の会

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