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BOOK REVIEW

農業で独立する方法がわかる本―新農業人への起業計画

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著者:吉田典生
定価:1,500円
 出版社:メトロポリタン


農業で独立する方法がわかる本

本書は、題名通りに就農希望者への指南書である。よって、本誌読者の皆さんにして、この類の本を勧められるのは、筋違いと思われる方もいるだろう。しかし、この書を読むことによって、近年ブームの観を呈す新規就農への動向内容が理解できるかも知れない。就農希望を抱く者にとっては、地方自治体等の働きかけなどによって、一昔前と比べたら随分と参入しやすくなっているに違いない。ただでさえ、農村の人口流出が叫ばれ、後継者不足を嘆く声がよく聞こえてくるご時世だ。「農業をやりたい様な気がする」程度の気持ちで、飛び込んでくる者も少なからずいると思う。しかし、「生活」はおいしい空気を吸うだけで成り立つ訳もない。農業経験何十年というベテランの人でさえ、ただ漫然とやっていては生き残れないのが今の現実だ。都会には地方の情報がどんどん入ってきて、地方に居るよりも地方のことが良く解る、という人もいる。しかし、テレビ、新聞などメディアは違っても、流される情報は一面の真理であって、また一面は写しえていない。その意味でも、新規就農でやってくる人は何を知って何を考えてここに来たのか、知る手だてにはなる。新しいパートナーとして迎え入れるためだけではなく、相手のことを知ることで自分を知る、一つの営農戦略とも言えるのではないだろうか。


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