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BOOK REVIEW

センス・オブ・ワンダー

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著者:レイチェル・L. カーソン
定価:1,470円
 出版社:新潮社


センス・オブ・ワンダー

海洋生物学者として素晴らしい作品を送り届けてきた著者の遺作となった作品。この作品は、彼女の姪の息子であるロジャーといっしょに、海辺や森の中を探検して、星空や夜の海をながめた経験をもとに書かれた。だから、彼女の母性愛や、教育哲学などが感じとれる。だが、文脈の背後にある彼女の本意は、「破壊と荒廃へつき進む現代社会のあり方にブレーキをかけ、自然との共存という別の道を見いだす希望を、幼いものたちの感性のなかに期待している(訳あとがきより)]」ということだと思う。本文中から次の節を紹介します。「わたしは、子どもにとっても、どのようにして子どもを教育すべきか頭をなやませている親にとっても、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。そのようにして見つけだした知識は、しっかりと身につきます」


センス・オブ・ワンダー
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レイチェル・L. カーソン
新潮社
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