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食べもので若返る
動物は可死細胞(寿命のある細胞)を持っているので、寿命を超えて生きながらえることはできない。一方植物は、樹齢数千年の大木がいまなお若葉を繋がらせているように、栄養バランスと環境次第でいくらでも長生きすることができる。著者は各地の樹齢何百年という老樹を、欠乏したミネラルを補充することによって何本も枯死の危機から蘇らせてきた。畑の作物もまた、土壌のミネラルバランスを整えることにより、生命力を高めることができる。微量ミネラルがバランスよく豊富に含まれている野菜や果物は病害虫に強く日持ちがよくなる。さらに、ホウレンソウもゴボウも生のままサラダで食べられるようにしたり、イチゴの収穫をクリスマスに間に合わせたりというように、ミネラルバランスの調整によって収穫の時期を操作することも可能になる。また、健康な作物の根は土の中の必要な栄養だけを選んで吸収するが、ミネラルバランスがくずれると根の選択吸収能力が落ちて不要な栄養もみさかいなく吸収してしまう。著者は栄養を吸収する植物の根を人間でいえば腸に当たると考え、人間も植物と同じようにミネラルバランスによって若返ることが可能なのではないかと述べる。酸素を運ぶ鉄、血管を柔らかくする銅、「性のミネラル」と呼ばれる亜鉛など、それぞれのミネラルの働きもわかりやすく解説されている。
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