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こころときめくマーケティング
何か新しいことを実践しようとするなら“発想の転換”が不可欠だ。しかし実際には習慣や既成概念の枠組みに縛られてしまうことのほうが多い。ではわれわれには何が欠けているのか? それを考えさせてくれるのが本書である。具体的な経営戦略の分析ではなく「マーケティングすること」の心構えを説く筆者によると、マーケティングで一番大切なのは、常に、発想をいかに現実に落とし込むかを考えながら、多様な角度でものを見る目を持つことだという。遊びの視点を忘れず、ロマンを持ち、自分の核となる高い専門性を追求し、さまざまな「ひと」と交流する。社会との接点の間口を広げることで養われるのは、自分の哲学を持った創造的個性と、他者と感動をともにできる寛容な精神である。つまりマーケティングとは多くの素晴らしい仲間たちと喜びを分かち合うことであり、筆者はこれをさまざまな学生や企業人との交流を通じて裏付けている。この一貫した人間重視・性善説的な筆者の姿勢を「甘い」と感じる経営者もいるかもしれない。しかし相手を活性化させることこそ教育だという信念のもと、マーケティングは矛盾した論理すら受け入れると力説する筆者はあくまで前向きで、その「器」の広さはとかく何ごとも近視眼的な損得勘定でとらえがちな現代人に必要な“新しい発想”である。
こころときめくマーケティング―夢・感動そして知恵に磨きを
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村田 昭治
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