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BOOK REVIEW

コメビジネス戦争(ウオーズ)―日本経済を動かす4兆円市場

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著者:大辻一晃・伴武澄
定価:1,400円
 出版社:PHP研究所


コメビジネス戦争(ウオーズ)

コメ市場部分開放を柱とするウルグアイ・ラウンドの合意を受けて、去年(1995年)8月、輸入米第一号が横浜港に陸揚げされたところから本書は始まる。第1章ではアメリカのカリフォルニア州とアーカンソー州の米作りの現状や、中国で米を栽培して輸入している大阪の会社を取材、また、輸入米入札の仕組みなども紹介されている。第2章では日本国内の米流通・販売関係者を取材し、食管廃止、新食糧法制定にいたる農政審議会の議論の流れなども追う。新食糧法についてもその内容が紹介されている。第3章では「動き出すコメビジネス―戦国時代の幕開け」として、価格破壊、商社や大手流通業者の参入などによる流通革命と外食産業のごはん戦略、キリンビールやJTによる種子ビジネスなどを追う。そして第4章で新潟・富山・秋田・千葉などの稲作先進地やアメリカの田牧氏、また、鳥取・高地・徳島などの中山間地域を取材して日本農業再生へのシナリオを探る。第5章は「日本経済を巻き込む大変動―農協の逆襲」として農協の現状と今後のあり方を検討する。農家をはじめ政府、農協、流通・販売業者、外食産業、農薬メーカーなど150ヵ所以上を取材して、コメビジネスに関するさまざまな動きを多角的に報告している。急ぎ足ではあるが、日本の「コメ」をとりまくいまの状況を知るのには手頃な本。


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