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BOOK REVIEW

土着微生物を活かす―韓国自然農業の考え方と実際

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著者:趙漢珪
定価:1,630円(税込)
 出版社:農山漁村文化協会


土着微生物を活かす

「必要な資材は身近にある」という言葉から出発、化学肥料などの工業的に生産された資材の導入を否定し、著者が長年の実践と、日本はじめ世界各国での見聞を通して培った独自の農法「韓国自然農業」のすべてを紹介する本である。この農法の鍵となるのは「土着活性化資材の活用」という考え方で、これには「3つの基盤造成」、「5つの基本資材」、「3つの補助資材」というものが含まれる。3つの基盤造成には、土壌を人工的に耕さず生物にそれをさせる、種子を独自のミネラル液などで作った処理液で強化、有畜農法を基本とするなどの主張が含まれる。また5つの基本資材として掲げられるのは、主に植物を発酵あるいはアルコール抽出して自作するもので、その代表格が「天恵緑汁」というもの。これは土壌改良から防除までさまざまな農作業の場面で幅広く使用するもの。この資材の使用法で興味深い点は、たとえばトマトならトマトのわき芽で作った天恵緑汁を使用するなど、ある作物から取り出したものを同じ作物に処方する(身近、土着)という考え方が一貫して奨励されているという点である。この考え方は養鶏などにも共通して述べられ、鶏糞を鶏の飼料として重視している。あまりに神秘的で面喰らう記述も多いが、その独自の自然観、土壌や微生物の働きを細やかに見つめる農業観は、示唆に富むものがある。


趙 漢珪
農山漁村文化協会
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