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【土壌別経営診断うちの土ではどう作る?】
埼玉県川越市・落合喜久男さんの場合
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第41回 2000年05月01日
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関 落合さんの経営の中での主力の作物は。
落合 コマツナが主力となっています。コマツナを専門にしたのは去年からで、その前はチンゲンサイやホウレンソウをやっていました。ただ、家族3人の作業ですから、手間の関係でそれほどいろいろなものを作ることはできません。作目が多くなると、作業が重なりロスが大きくなりますので。また、私はほとんどをスーパーに納めていますので、年間欲しいというところが多く、現在はコマツナ一本にしています。
関 ハウスは軟質フィルムでパイプハウス形式ですか。
落合 パイプハウス3反とシックスライト屋根型タイプの連棟が2反の計5反です。
関 コマツナの周年栽培の場合、ねこぶ病の問題があるところが多いですね。
落合 ええそう聞きます。しかし、この辺は野菜をやっている農家は多いのですが、ほとんどねこぶ病は出ていないのです。
関 そうですか。
落合 この辺は昔から、山の落ち葉を掃いて、それを堆肥として畑に還元していたのです。それでかなあと思います。昔はナス、トマト、キュウリがほとんどでした。その前はニンジン、ゴボウ、サツマイモと時代で変わっています。土作りは、特別やっていたわけではないのでしょうが、そういうものを入れていたことが関係しているのではないのでしょうか。
関 基本的にこの辺りは野菜作に向いた土壌と言えるでしょう。排水性のよい沖積土地帯ですから。技術手段のなかった昔は、本当に適地適作でしか作れなかった。江戸、明治という時代に、東京に供給していた関東一円は、土にもともとの力がありますよね。
落合 本当にそうですね。
関 逆に、適地適作とは言えず無理にやっているところは苦労していますね。また、産地という言葉は場所で限定した言い方ですが、もともとそこに人がいたんですよね。そこを産地にしていくまでにその人たちの大変な努力があった。そういう意味で、その土地に受け継がれたものにこそ優れたものがあるのでしょう。手に入りやすいのかもしれないが、落ち葉を集めて畑に入れるということも、そういったことをしないとだめだ、という産地としての知恵なのでしょうね。
落合 野菜作では落ち葉を大量に購入するほどコストを投入できる人は少ないでしょう。
関 野菜は、基本的には毎日の材料ですから、値段をそれほど高く設定できるものではないですからね。
落合 コマツナが主力となっています。コマツナを専門にしたのは去年からで、その前はチンゲンサイやホウレンソウをやっていました。ただ、家族3人の作業ですから、手間の関係でそれほどいろいろなものを作ることはできません。作目が多くなると、作業が重なりロスが大きくなりますので。また、私はほとんどをスーパーに納めていますので、年間欲しいというところが多く、現在はコマツナ一本にしています。
関 ハウスは軟質フィルムでパイプハウス形式ですか。
落合 パイプハウス3反とシックスライト屋根型タイプの連棟が2反の計5反です。
関 コマツナの周年栽培の場合、ねこぶ病の問題があるところが多いですね。
落合 ええそう聞きます。しかし、この辺は野菜をやっている農家は多いのですが、ほとんどねこぶ病は出ていないのです。
関 そうですか。
落合 この辺は昔から、山の落ち葉を掃いて、それを堆肥として畑に還元していたのです。それでかなあと思います。昔はナス、トマト、キュウリがほとんどでした。その前はニンジン、ゴボウ、サツマイモと時代で変わっています。土作りは、特別やっていたわけではないのでしょうが、そういうものを入れていたことが関係しているのではないのでしょうか。
関 基本的にこの辺りは野菜作に向いた土壌と言えるでしょう。排水性のよい沖積土地帯ですから。技術手段のなかった昔は、本当に適地適作でしか作れなかった。江戸、明治という時代に、東京に供給していた関東一円は、土にもともとの力がありますよね。
落合 本当にそうですね。
関 逆に、適地適作とは言えず無理にやっているところは苦労していますね。また、産地という言葉は場所で限定した言い方ですが、もともとそこに人がいたんですよね。そこを産地にしていくまでにその人たちの大変な努力があった。そういう意味で、その土地に受け継がれたものにこそ優れたものがあるのでしょう。手に入りやすいのかもしれないが、落ち葉を集めて畑に入れるということも、そういったことをしないとだめだ、という産地としての知恵なのでしょうね。
落合 野菜作では落ち葉を大量に購入するほどコストを投入できる人は少ないでしょう。
関 野菜は、基本的には毎日の材料ですから、値段をそれほど高く設定できるものではないですからね。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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