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関 現在の施肥体系は。
石毛 豚糞堆肥を購入し、それに籾殻を入れています。肥料には骨粉、魚粕、油粕、カニ殻を入れています。追肥は油粕、トミー液肥と大塚6号。冬場だとどうしても苦土欠が出やすいので、大塚6号を水で溶いて吸わせているのです。
関 硫酸マグネシウムですね。
石毛 冬場はほとんど、水だけの灌水はしませんね。肥料を必ず混ぜている。また、キュウリの裏作として、この後トマトをやるのですが、それは無肥料でやります。
関 砂地帯でも、石灰分やマグネシウム分といった成分を含んだ砂とそうでない砂とあります。静岡の砂は栄養分が非常に少ない砂です。それに対して、この辺りの砂は、もともとの母岩がミネラルに富んでいるのだと思うのです。砂の栄養分は微生物によって溶かし出されるわけですが、こちらの砂の場合、毎回よい総合微量要素肥料を与えているのと同じ現象が起きているのだと思うのです。
石毛 砂質なのでだんだんとしまってきて、固いところができてしまうのです。ですので毎年サブソイラで掘り返しています。それをやるとだいぶ違いますよね。
関 おそらく均一の土層で盛土したところだから、ある程度攪拌をしても影響を受けないのでしょう。苗はどのように。
石毛 苗はすべてうちで作っています。買った苗はほんとうにだめでね。手間をかければ、かけただけのメリットがあるのですね。
関 苗を作るということには、栽培の原理が凝縮されていますから、それは非常によいトレーニングとなると思うのです。そこをただ、電卓をたたいて安い高いとやっていると、栽培の中身が見えなくなってしまうような気がします。育苗期間中のエラーは必ず形になって現れるでしょう。毎日しっかりと観察し、水や温度の問題をクリアしないとならない。自分のトレーニングとして必要ですよね。
石毛 そうだと思います。でも、どこの農家も人手がないですから購入苗を使っているようです。
関 メロンでは、特に定植後すぐは線虫に弱いのですが…。
石毛 土壌消毒をしても。
関 はい、それでも出ますね。育苗培土として熟成させた培地を使った場合と、そうでない培土を使った場合では大きな差がでるのです。最初に入れてやるあの少しの土が、定植してから後の苗を育てるための防衛軍を与えるか与えないかの違いになると考えてもよいのではないでしょうか。その点でも買った苗の鉢と、自分で手間をかけて作った苗の鉢では違うのではと思うのです。
石毛 豚糞堆肥を購入し、それに籾殻を入れています。肥料には骨粉、魚粕、油粕、カニ殻を入れています。追肥は油粕、トミー液肥と大塚6号。冬場だとどうしても苦土欠が出やすいので、大塚6号を水で溶いて吸わせているのです。
関 硫酸マグネシウムですね。
石毛 冬場はほとんど、水だけの灌水はしませんね。肥料を必ず混ぜている。また、キュウリの裏作として、この後トマトをやるのですが、それは無肥料でやります。
関 砂地帯でも、石灰分やマグネシウム分といった成分を含んだ砂とそうでない砂とあります。静岡の砂は栄養分が非常に少ない砂です。それに対して、この辺りの砂は、もともとの母岩がミネラルに富んでいるのだと思うのです。砂の栄養分は微生物によって溶かし出されるわけですが、こちらの砂の場合、毎回よい総合微量要素肥料を与えているのと同じ現象が起きているのだと思うのです。
石毛 砂質なのでだんだんとしまってきて、固いところができてしまうのです。ですので毎年サブソイラで掘り返しています。それをやるとだいぶ違いますよね。
関 おそらく均一の土層で盛土したところだから、ある程度攪拌をしても影響を受けないのでしょう。苗はどのように。
石毛 苗はすべてうちで作っています。買った苗はほんとうにだめでね。手間をかければ、かけただけのメリットがあるのですね。
関 苗を作るということには、栽培の原理が凝縮されていますから、それは非常によいトレーニングとなると思うのです。そこをただ、電卓をたたいて安い高いとやっていると、栽培の中身が見えなくなってしまうような気がします。育苗期間中のエラーは必ず形になって現れるでしょう。毎日しっかりと観察し、水や温度の問題をクリアしないとならない。自分のトレーニングとして必要ですよね。
石毛 そうだと思います。でも、どこの農家も人手がないですから購入苗を使っているようです。
関 メロンでは、特に定植後すぐは線虫に弱いのですが…。
石毛 土壌消毒をしても。
関 はい、それでも出ますね。育苗培土として熟成させた培地を使った場合と、そうでない培土を使った場合では大きな差がでるのです。最初に入れてやるあの少しの土が、定植してから後の苗を育てるための防衛軍を与えるか与えないかの違いになると考えてもよいのではないでしょうか。その点でも買った苗の鉢と、自分で手間をかけて作った苗の鉢では違うのではと思うのです。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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