ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

江刺の稲

エア・ドウの精神と北海道土を考える会

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第53回 2000年07月01日

  • この記事をPDFで読む
    • 無料会員
    • ゴールド
    • 雑誌購読
    • プラチナ
 エア・ドウの成功は、航空業に何の利権も持たない人々であるから果たし得たことだともいえる。ところで、農業に係わる者たちが自らの農業界を改革しようという時の最大の困難は、我々が農業の当事者であるということなのだ。我々は当事者として自らの中に利権の垢を溜め込んでしまっている。我々は真摯に「自らを問う」ことの中からしか未来は生まれないのだ。

 今年も7月7、8日の両日、北海道の上富良野町において『北海道土を考える会』が開催される。例年の最新畑作機械の紹介とともに、今回は府県での水田転作(というより畑作経営の本格的導入)も意識して、北海道の畑作農業の中で培われた大豆作の技術と農法を伝える実演会も行われる。また、同会では昨年度に日本フードサービス協会と共催で行った『農業は食べる人のために、お店はお客様のために』というテーマのシンポジウムの精神を受け継ぎ、さらに参加者を広げ、農と食に係わる全ての人々が『食べる人のために』という前提で『目線の揃う人々で儲ける手前の話をしよう』と題した、大座談会(円卓会議)を企画している。

 浜田氏立ちが演じた未来への飛翔を一人一人の農業者や各産業人たちが果たしていく夢と自らの責務を語る場になるのではないか。

 なお、浜田氏の手によるエア・ドウ飛び立ちの記「エア・ドウ ゼロから挑んだ航空会社」(WAVE出版刊・1,500円+税・電話03-3261-3713)は、僕が久しぶりに読んだ勇気の沸く快著だ。

関連記事

powered by weblio