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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

静岡県相良町・鈴木秀明さんの場合

輸入花の影響もあり、切り花の市況は安値が続いている。しかし、病害や生育障害の発生を最小限に抑え、安定的な低コスト栽培を行うことができれば、それは逆にビジネスチャンスへとつながる。独特のガーベラの栽培法を生みだし、低コスト・良品多収栽培を実現した静岡県・鈴木秀明さんの場合
関 鈴木さんの経営内容についてご説明いただければ。

鈴木 ガーベラが1700坪ほどと、お茶が2haほどあります。

関 ガーベラの栽培は。

鈴木 4月から6月の上旬にかけて植え付けをします。それから2年その苗を使います。産地によってはどんどん新品種へと入れ替えていきたがりますので、1年毎に植え替えるところもあります。また、品種によっては2年目の秋に樹が立たなくなるものがあります。植え付けてからその年の秋に花が付き、次の年の6月くらいまではいいのですが、秋になると樹が寝てしまうのです。秋が需要期ですので、それで毎年植え替える人もいます。しかし、現状でも苗が250~260円しますので、1株から取れる花の数から考えていくと、1年毎に植え替えると苗コストが高くなってしまうのです。また、苗植え替えの度に全面土壌消毒をかけるのも大変ですので、この辺りでは毎年植え替える人はあまりいません。

関 ガーベラはキク科の植物ですよね。

鈴木 そうです。

関 では、高温期は弱いですか。

鈴木 弱いですね。軸にヒビが入ったり、梅雨の時期は花にシミが出たり、カビが出たりします。

関 そうすると全く売り物にならない。

鈴木 なりませんね。この時期は花持ちも悪くなりますしね。特別需要の高い品種ならばそれなりの値を出しますが、そうでない限りは。その上、現在は生産過剰の状況にありますしね。

関 特に2年目にうまくいくかどうかというのは、圃場の土がしっかりとできているかどうかということにつながっているのではないかと思いますが。

鈴木 私のところでは疫病が圃場全体に蔓延してしまうといったことはないのですが、一番問題となっているのは半身萎ちょう病です。確かに皆よりは少ないかも知れませんが、私としては1本も出てもらいたくない。それでもハウスの隅の方に出てきてしまいます。

関 半身萎ちょう病の対策として言われているのは。

鈴木 有機物を大量に入れることと消毒をかけること、あまりひどいところでは抵抗性の強い品種を選ぶといったことでしょうか。品種によってもかなり差がありますので。どうも半身萎ちょう病は、地温が下がってくると活動するらしいのです。11月ぐらいでしょうか。翌年の7、8、9月頃の温度が高い時期になると樹は元に戻るのですが、また11月頃になって地温が下がると更にひどく出てくるのです。

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